蚊取り線香ができたのは100年以上前とのことですが、どうやって開発されたのですか?
「蚊取り線香を作ったのは、創業者の上山英一郎です。慶應義塾で学んだあと金鳥の前身である『上山商店』を創業しました。英一郎の“世界を相手に仕事をし、日本に貢献したい”という志を知っていた恩師の福沢諭吉が、1885年(明治18年)に米国植物会社の社長H・E・アモア氏を紹介してくれたのです」(宣伝部)
そのアモア氏から「除虫菊」の種子を譲り受けたのが、蚊取り線香誕生のきっかけ。福沢諭吉が、蚊取り線香誕生のきっかけを作ったとは驚きです! その除虫菊を日本で栽培し、蚊取り線香を作り始めたということですが、最初はどんな形だったのでしょうか。
「蚊取り線香ができるまでは、昔ながらの蚊遣り火にならって、火鉢や香炉におがくずと混ぜて除虫菊の粉を撒くという形でした。しかし夏に火鉢というのも熱いし、何より煙たくて不便。もっと利便性の高い形を考える中で、旅先で仏壇線香屋の息子と同宿になったことがヒントになりました」(宣伝部)
1890年(明治23年)、その偶然の出会いから生まれたのが、世界で初めての棒状の蚊取り線香。最初はまさに線香そのまんまの形だったんですね!