■ヘビージェルメディウムはどう使う?
スタイロフォームで海面のカタチを製作、完成しているU-96の船体をはめ込み固定。モデリンペーストを盛り付けて海面の表面処理をしたのち、ヘビージェルメディウムを海面全体に塗布。さらに固定した船体とベースに盛り付けて、不自然な隙間ができないようにメディウムのカタチを整えます。
ヘビージェルメディウムは硬めのメディムなので、筆やペインティングナイフなどを使い、盛り上げたり、エッジを立てることもできるのが特徴です。硬化後は透明感のある白色で軟質樹脂状(分かりやすく言うと固まった木工用ボンドといった感じ)になるので、水の質感の再現に向いています。
波のエッジや、船体を覆う水の流れなども表現することができるんですね。硬化後は塗装も出来るしナイフで削るといった加工もできます。
■嵐の海の色って何色?
海と言えば、思い浮かべる色は青ですよね。南太平洋なんかだと鮮やかなブルー、はたまた冬の日本海なんかは鉛色の海なんて言われたりもしますよね。
今回は嵐の北大西洋です。ジブラルタルです。なのでかなり暗い色調で海を塗装していきます。塗装と書きましたが、海の表現は塗装というよりも「描く」と思ってください。青系の色を何色か塗り重ねて深く暗い海の色を描いていきます。
特に決まった色があるわけではなく、今回はブルーを基調にネイビーブルー、ミディアムブルー、スモークグレーを塗装面でブレンディング(塗装面で色を混ぜながらグラデーションを描く、もともとは油彩画の技法)することで、複雑な表情を見せる海の色を再現してみました。