〇〇Payだけじゃない。いまさら聞けない「スマホ決済」の仕組みを知ろう

【これからはじめるスマホ決済①】

どうやら現金を使わない人が増えてきたみたいだけれど、これまで現金派だったので「スマホ決済」がよく分からない。すでにクレジットカードやデビットカードは持っているし、特に日常生活で困ってはいるわけではないけれど、それでもちょっと気になる。身近な人に勧められたから、なんとなく「スマホ決済」を使い始めたけれど、全体像についてよく理解できていない。

そんな人たちに向けて、「スマホ決済」のキホンと概要を全6回に分けて解説していきます。分かりやすさを重視するため、厳密さを欠く部分も一部出てきてしますが、その点はご了承ください。

第1回は、この「スマホ決済」がそもそもどういったものなのかについて。

【特集 これから始めるスマホ決済】
第1回 〇〇Payだけじゃない。いまさら聞けない「スマホ決済」の仕組みを知ろう
第2回 「iD」「QUICPay」と「Suica」「nanaco」の違いって? ポストペイを知れば「スマホ決済」がより分かる
第3回 スマホ決済時にお金をチャージして支払うまでの流れを解説
第4回 公共料金、税金、Amazonの支払い、個人間送金など「スマホ決済」でできることとは
第5回 「スマホ決済」の還元キャンペーンや割引情報を確認してお得に利用する

■そもそも「スマホでお金を払う」って、どういうこと?

まずは、現金を使った買い物について、お金の流れを考えてみましょう。お店で150円のお菓子を購入するとすると、レジで150円を渡します。

この支払いに使う現金は、どのような状態で持ち運んでいるでしょうか。多くの人は、硬貨や紙幣を、財布や小銭入れに入れて携行しているはずです。あるいは、衣類のポケットに直接入れているかもしれません。

では、この現金は元々どこから手に入れるでしょうか。会社員ならば、多くの場合、給料として指定の銀行口座に振り込まれたお金を、ATMなどで引き出して現金として財布に入れていることでしょう。あるいは、家族からお小遣いをもらっているならば、家計を管理している保護者や配偶者から、手渡しでもらっていることもあるはずです。

現金支払いのイメージ

▲現金払いでは、ATMなどで銀行口座から引き出した現金を、財布に入れて携行し、店頭での支払いで手渡す流れがある

ここでしっかりイメージしておいてほしいのは、現金の場合には、銀行口座などの「お金を入手する元」から、お金を携帯するための「財布」へとお金が移動し、そこから決済時に支払い相手に対してお金を渡すという流れがあることです。

スマホ決済の場合も、一部の例外を除き、概ねこの流れが共通しています。銀行口座などの「お金を入手する元」から「財布」へとお金が移動し、決済時にお金を支払い相手に渡すのです。ただし、移動したり受け渡されたりするのが「現金」ではなく「お金としてみなされるデータ」であり、それを入れて携帯するのが「財布」ではなくスマホの「アプリ」に変わります。

スマホ決済のイメージ

▲スマホ決済の場合には、銀行口座などからチャージした電子マネーなどをスマホのアプリで携行し、店頭での支払いなどで利用する流れになる

スマホでお金を払うというのは、こうしたアプリに入れて持ち運んでいる“お金”で、決済を行うという行為であることを、まずはイメージしておきましょう(※)。

※厳密にいえば、こうした決済サービスの残高はスマートフォンの内部ではなく、サーバ上で記録・管理されている場合が多いのですが、スマホ決済を直感的に理解するうえでの第一歩のイメージとして、このように考えておくと良いでしょう。

 

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