■大ベストセラーヘリ「SH-60」とは
SH-60はもともと駆逐艦などに搭載される多目的として開発されたものですが、基本性能が高く、さまざまな派生型が作られ、西側諸国の多くが採用している傑作機です。アメリカでは航空母艦搭載の艦上対潜哨戒用「H-60F オーシャンホーク」、救難用「HH-60H レスキューホーク」、沿岸警備隊の「HH-60J ジェイホーク」、さらにSH-60BとSH-60Fの後継として開発された「MH-60R シーホーク」「MH-60S ナイトホーク」、海上自衛隊で活躍している「SH-60J」も派生型のひとつです。
■ヘリのプラモは難しい?
ヘリコプターのプラモデルは、近年スケールを含めてバリエーションも多くなりました。カテゴリーとしては飛行機プラモになるワケですが、どちらかと言えばマイノリティ的な扱いを受けているような気がします。理由は作るのが難しいとか、地味とか、まぁいろいろ言われてはいますが…。
実は2020年の年末に公開された『プラモの達人も苦戦する!? 作りがいMAXな2021年発売の高難易度プラモ5選』という記事の中でも「ヘリコプターモデルはハードルが高い」と書いています。確かにコクピットや大サイズのウインドパーツ等、飛行機モデとは組み立てや塗装の手順が異なるため、そう感じることが多いのだと思います。もちろんキットにもよりますが、組み立ては基本的には飛行機モデルとそう変わらないと言っていいでしょう。
現在、ニューキットはほぼ海外メーカー製となりますが、ヘリコプターは個性的なスタイルも多いし、スケールモデル的には魅力的なアイテムだと思います。スケールも1/144から1/72、1/48と揃っています。近年ではAFVモデルとスケールを合わせた
1/35サイズのヘリモデルが数多く発売されており、フィギュアと組み合わせる面白さもあります。
■コクピットを製作
キットはイタリアの模型メーカー、イタレリ製で、そこそこ古参キットなのですが、凸モールドで再現されたリベットなど機体のディテールは悪くありません。ヘリはコクピットやキャビンのウインドパーツが大きく(模型的にはカーモデルに近いイメージ)、内部が良く見える(ある意味よく見え過ぎちゃう)のがポイントなんですが、計器盤などディテールに密度感が欲しい部分でもあります。
今回制作するキットのコクピットは、エッチングパーツが追加されたことで精密感がアップしています。作例のコクピットと後部キャビン(ソノブイの投射装置やオペレーターコンソールが再現されている)は、キットをほぼストレートに製作。唯一、キャビンのシートのシートベルトをマスキングテープで自作追加しています。工作には手がかからない分、塗装には気を使っています。
* * *
というわけで、2023年の第1弾はヘリコプターをチョイス。日本に駐留するHSL-51 “ウォーローズ”のCAG機を製作していきます。魅力はなといっても、模型映えする派手なマーキングです。
次回はヘリの特徴とも言えるローターなど機体の製作を進めていきます! お楽しみに!
>> [連載]達人のプラモ術
<製作・写真・文/長谷川迷人>
【関連記事】
◆プラモの達人も買ってしまいそうな2023年発売予定の注目プラモデル5選
◆プラモの達人が「これは作りたい!」と思った2022年発売のオススメプラモデル5選
◆映画『Uボート』公開40周年記念キットの潜水艦「U-96」をリアル再現!【達人のプラモ術<Uボート>】
- 1
- 2