機体塗装とデカール貼りでロービジ塗装をハイビジに!【達人のプラモ術<SH-60B シーホーク>】

■ロービジ塗装はメリハリをつけるのがポイント

機体の基本塗装は、サーフェイサーの下地塗装→黒によるパネルラインへのシェード塗装ののち、下面を「Mr.カラー 338(米海軍FS36495)」、上面を「Mr.カラー 307(米軍FS36320)」のツートーンでエアブラシを使い塗り分けています。

この2色はあまり明度差がないため、一見すると単色に見えてしまうので、上面の307番にわずかに黒を加えて暗めに調色することで2色迷彩であることを強調しています。さらにグレー塗装の乾燥後に排気口周りをつや消しの黒で塗装します。

▲サーフェイサーの下地塗装と黒でのシェード塗装が完了した状態。キャノピー前縁は、胴体との隙間をパテで修正した部分

▲塗装は明るい色から暗い色へと塗り重ねていくのが基本なので、まず下面色のライトグレーを塗装

▲続いて暗めに調色した機体上面を塗装していく

▲上面のグレーをやや暗くしたことで、下面のライグレーとの色の違いが明確になり2色迷彩が強調されている

▲マスキングをして排気口周りを塗装

 

■赤はデカールに色を合わせて調色

胴体ブームと水平尾翼のマーキングはデカールで再現されていますが、水平尾翼などはデカールの赤と色を合わせた赤で塗装する必要があるので、タミヤラッカー塗料のピュアレッドをベースに明度を調整(下地を白ではなくグレーの「Mr.カラー307」とすることで赤の彩度を落としている)。デカールと色を合わせて塗装しています。

▲テールブームをデカールに合わせて調色した赤で塗装

▲水平尾翼もテールブームと同様に赤で塗装

▲塗装した赤とデカールの赤が違和感なく繋がっているのが分かる

 

■デカール貼りは楽しい!

キットのデカールはカルトグラフ(イタリアのデカール専門メーカー)製ということもあり、赤塗装の上から白いデカールを貼っても下地が透けることがありません。マークセッター(デカール軟化剤)を併用することで機体のディテールにもよく馴染みます。それにしても機体に色が入る(派手なマーキングを貼る)と楽しいですね。

とは言いながら、グレーのコーションマーク(機体各部の注意書き)には参りました。塗装と同色のグレーなので貼っても溶け込んでしまい見えなくなってしまうんですね。コーションマークもロービジ塗装ということで実機では見えるのでしょうが、1/48ともなると、ほとんど見えなってしまします。

なので目立つ部分以外は貼っていません。デカール乾燥後につや消しクリアーでオーバーコート塗装、塗装とデカールの艶を整え、さらにリアルタッチマーカーのグレーでパネルラインにスミ入れとウエザリングを施しています。

▲カルトグラフ製のデカールは透けることもないので赤の上からでも白がキレイに発色してくれる

▲機体全体のデカール貼り込みが完了

▲マークセッターでデカールを密着させているので、機体表面の凸リベットがしっかりと浮き出ている

▲コーションマーク(注意書き)が機体色と同色のグレーなので、貼ると見えなくなってしまうのが何とも悩ましい

 

【次ページ】マスキング剥がしはいつもドキドキ

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