■ウインドパーツの取り付け
ボディにフロントウインドや、サイドウインドといった透明パーツを取り付けていきます。
ウインドパーツは、古いキットということもあって表面の歪みが気になりました。そこで、表面の歪みを消して、より透明感を強調するため、専用クロスを使ってコンパウンドで粗目→細目→仕上げ用→セラミックコンパウンドで表面を砥ぎ出し、さらにコーティングポリマーを塗布して磨き上げます。
磨き上げたクリアパーツはボディと接着。その際、プラ用の接着剤を使うと、僅かなハミ出しでもクリアパーツが曇って台無しになってしまうので、カーモデルの製作でもいちばん気を使う工程でもあります。最近のキットではクリアパーツは接着剤を使わないハメ込みになっているものが多くなり、接着剤で曇らせてしまうトラブルもなくなりつつあるのですが、本キットは接着仕様なので、気を使います。
■透明部品はクリアーボンドで接着
さて難易度の高い透明部品の取り付けですが、ここはクリアーボンド(使用したのはタミヤ「多用途接着剤クリアー」)を使って接着することでリスクを減らしましょう。
クリアーボンドはプラや塗装を溶かしにくく、また接着剤自体が硬化しても透明なので、はみ出しても目立たず、透明部品の接着剤の強い味方になってくれます。ただしプラ用接着剤に比べると硬化に時間がかかるので、パーツをクリップやマスキングテープで固定しておくことをオススメします。
▲コンパウンドで砥ぎ出し中のフロントウインド。透明部品はプラが硬く割れやすいので、研磨の際に力を指先に入れすぎなように注意が必要だ
▲コンパウンドで表面の研磨が完了後、コーティングポリマーを塗布中のフロントウインド。塗布→付属のクロスで磨き上げ→乾燥→塗布とコーティングポリマーを3回程度重ねるとより効果的
▲研磨とコーティングが完了したフロントウインド。表面の細かな傷がなくなり、透明度がアップしたのがよくわかる
▲ライトパーツも同時に組み立て。メッキパーツにクリアパーツを組み合わせるのでクリアーボンドを使用する
▲クリアーボンドはボディとライトカバーの接着にも使用
▲フロントウインドがしっかりと接着固定出来たら、マルティーニレーシングのデカールを貼り付け
▲ハセガワ「コーティングポリマー」(1320円)塗布することで表面に薄いコーティング層を形成して、細かな研磨傷などを消してくれる。クリアパーツだけではなく塗装面のつや出しと保護にも使用できる
▲タミヤ「多用途接着剤クリアー」(770円)透明部品やメッキ部品(プラ用接着剤が効かない)の接着に適した透明度の高い接着剤。塗装面を溶かしにくいので粘度が低く、糸引きが少ない塗布のしやすさも特徴。金属や木材、ゴム、皮、紙などにも使用できる
■シャシーとボディを組み合わせて完成!
ウインドパーツを乾燥させている間に、タイヤやバックミラー、ワイパー、テールランプといったパーツを取り付けていきます。
ルーフアンテナは細い金属線を使用しており、破損しやすいので最後に取り付けるようします。
ボディとシャシーを合体させる前にウインドパーツ内側にホコリなどがついていないかを確認、ルームミラーも忘れずに接着。
▲フロントラジエターグリルはプラ製でメッシュパーツのように抜けてはいないがが、塗装することで、それらしく仕上がる
▲テールランプは裏側からミラーフィニッシュシートを貼って表側からクリアーオレンジとクリアーレッドで塗装して仕上げている
▲リアアウイングは未装着だが、組みあがったボディとシャシー。フロントタイヤは角度の変更もできる
▲組みあがったシャシーにボディをはめ込む
▲ルーフアンテナは金属線が付属しているのでリアルに仕上がる。固定には瞬間接着剤を使用する
▲ボディ合体後にルーフアンテナを取り付けてポルシェ935マルティーニ完成!
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