「この油と合成樹脂の2種類を、さらに形状を連想しやすい一般名称で細分化しているんです。油が主成分のもので言えば、クルマの半練りワックスのように硬めのものを<ワックス>、潤滑剤のグリースに近い半個体のものを<グリース>と呼んでいます」
なお、固形のポマードは例外。明治時代に海外から伝わったもので、名称もそのままとなっているそうです。
「ポマードは液状のひまし油とワックス成分の木蝋を混ぜて固めています。ワックスやグリースは油に水を加えており、それらの含有率などで硬さを調整し、髪型をホールドしやすかったり、軟らかくて伸びが良いなどの特性をコントロールしているんですよ。おなじく合成樹脂を含んだもので、スプレー缶で霧状に噴射するものを<スプレー>、泡状で出てくるものを<フォーム>、透明の練り状を<ジェル>と呼んでいます」