■主翼端のヒケをパテで修正
主翼は、シンプルな上下2枚合わせですが、左右の翼端に大きなヒケができています。目立つ部分なので修正しないといけません。今回は修正にはフィニッシャーズ・ラッカーパテを使用してヒケを修正しました。通常のラッカーパテに比べて食いつきが良く、乾燥後にヒケることなく表面を均一に研磨仕上げられます。
■主翼と胴体の合わせ目の段差と隙間を修正
主翼を胴体と接着すると、なぜか右側のみに大きな隙間ができてしまいます。ここもまたパテを使って修正する必要があるのですが、できれば研磨は避けたい部分です。キットは凸モールドなので、硬化後にパテを研磨すると、同時にパネルラインの凸モールドが消えてしまうからです。
今回は凸モールドを生かしたまま製作を進めていますので、ここでは凸モールドを消さずに済むビン入りのサーフェイサーを使用して隙間を修正していきます。
■削るのではなく拭き取りで隙間を修正する
一般的なラッカーパテは練り状でチューブ入りのものです。今回はビン入りのサーフェイサー(成分的には液状のラッカーパテ)を使用します。液状なので筆でパーツの隙間などに塗り込むなど細かな修正に適したパテです。これ主翼と胴体の隙間に流し込んで隙間を修正していきます。
乾燥後にパテを盛った部分をヤスリで研磨して、隙間を埋め表面を整えるのですが、研磨することで凸モールドが消えてしまうのが悩みのタネです。しかし今回はヤスリでパテを研磨することなく(凸モールドを消すことなく)表面を仕上げる裏ワザで隙間の処理を進めます。
■裏ワザ!ラッカー塗料用薄め液でパテ拭き取る
今回、隙間を埋めるのに使用したのはビン入りサーフェイサーです。中身は液状のパテなので、筆で塗る、隙間に流し込むといったことができます。
ここでは、主翼と胴体の接合面にできた隙間にビン入りサーフェイサーを塗り込んだ後、1時間程度乾燥させます(表面が乾いた生乾き状態)。その後、綿棒にラッカー塗料用薄め液を含ませて、サーフェイサーが拭き取っていきます。
パーツ表面のサーフェイサーを拭き取っても、隙間の中にはサーフェイサーが残るので、研磨しなくても隙間を埋められて、パネルラインを傷めずに済むというワケです。
サーフェイサーは完全に硬化させた後でも拭き取ることはできますが、拭き取りが大変になるので、塗布後1時間前後で拭き取り作業を行うのがベターです。逆にあまり早く拭き取ると、隙間の中のサーフェイサーも溶けて抜けてしまうので要注意です。
またサーフェイサーは液状ということもあって“隙間”が0.3ミリ以上あるような場合には不向きです。どんどん流れ込んでしまい隙間が埋まりません。
それとサーフェイサーはラッカーパテの一種なので、硬化時にどうしても肉ヤセが生じます。そのため修正したい“凹み”が0.3ミリ以上あるような場合にも不向きです(パテ自体が縮むため硬化乾燥後に再び合わせ目が出てきてしまう)。
大きな隙間や凹みを修正する場合は、ポリパテなど肉ヤセしない修正アイテムを使います。