曲面にデカールを貼る時の注意点と便利アイテム【達人のプラモ術<フィアット500F>】

■お待たせしました、エンゾ仕様の進捗です

いやぁちょっと調べたら、ファイアット500をエンゾ仕様で作っている人多いです。驚きました。ルパン3世の黄色いファイアットと並んで人気あるんですね。

さて同時製作のエンゾ仕様ですが、ウインドウガラスとライト類といったクリアーパーツ、さらにバンパーなどメッキパーツも取り付けています。

ウインドウパーツはウエザーストリップのゴム部分を塗装しなくてはいけないのですが、専用マスクシールが付属しているのでサクサクと塗装を進められます。

▲クリアーパーツとキットに付属している専用マスクシール。マスクシールは初めからカットされているので使い勝手が良い

▲マスクシールを貼ったウインドパーツ

▲裏側の分は用意されていないので、通常のマスキングテープを使ってカバーしている

 

■塗料のはみ出しはコンパウンドと爪楊枝で修正

ウエザーストリップの塗装後、マスクシールを剥がせして完了! といきたいところですが、何か所か黒がはみ出てしまいました。マスクシールをしっかりと密着させていなかったのが原因のようです。

クリアパーツの場合、はみ出た塗料を溶剤(薄め液)で拭き取ると曇ってしまうのでNG。でも修正は簡単。

今回はクリアパーツのカドの部分の小さなはみ出しだったので、爪楊枝の先端にコンパウンド(粗目)をつけて塗料を削り落として修正しました。

あと通常仕様との違いを出すために、ドアのウインドウをカットして窓を開けた状態に仕上げています。

▲ウインドウパーツは黒サーフェイサーで塗装

▲クリアパーツの塗料のはみ出しは爪楊枝とコンパウンド(粗目)で削り落として修正している

▲「タミヤ コンパウンド(粗目)」(385円) プラモデル用の半練りタイプの研磨材。研磨力に優れ、荒れた面を滑らかできる。透明パーツの磨きや、はみ出た塗料を落とすのに使用。研磨後に残ったコンパウンドは水で洗い流せる

 

■クリアパーツとメッキパーツの接着には光硬化樹脂がオススメ

さて、ハードル高いよねと言われるカーモデルのクリアパーツとメッキパーツの接着ですが、インスト(説明書)では多用途接着剤(クリヤー)の仕様を推奨しています。確かに曇らずに便利。ですが、個人的な意見としては、接着剤が固まるまでやや時間がかかるのと、強度がやや不安ということから、最近は光硬化樹脂(UV-LEDレジン 星の雫ハードタイプ)を使用しています。

UVライトを当てることで、すぐに硬化。また透明度が高いのでクリアパーツの接着で万が一はみ出てもほとんど目立ちません。メッキパーツも接着面のメッキを剥がさずにしっかと固定できます。

多用途接着剤に比べて高価ではありますが、パーツの固定以外にも使用範囲が広いので、持っておきたいアイテムです。

▲「タミヤ 多用途接着剤(クリヤー)」(770円) 透明部品やメッキ部品の接着に適した透明度の高い接着剤。塗装面を溶かしにくいので、接着面が曇ることがなく、塗装したパーツの接着もOK。また、粘度が低く糸引きが少ないので作業性も良い。金属や木材、ゴム、皮、紙など多くの材質に使用できる

▲PADICO「UV-LEDレジン 星の雫(ハードタイプ)」(1650円) UV-LEDライトをあてることで1~2秒で硬化がはじまり、90秒前後で完全に硬化するアクリル系光硬化樹脂。時間が経っても黄変せず、高い透明感を維持できる。太陽光でも硬化は可能。推奨ライト:UV-LEDライト(405nm)・UVライト(365nm)

▲フロントガラス等クリアパーツ、ライト、バンパーと言ったパーツを取り付けたエンゾ仕様。ライトのリムとバンパーはメッキパーツだが、デザインナイフで削り込んでベコベコ感を再現。スミ入れ塗料でサビた質感を表現している

▲ウインドパーツは次回ウエザリングを入れていく

 

■次回完成!フィアット500F

というわけで、今回はここまで。いやぁ自分で始めたものの2台同時製作はキツイです(自爆)。でも頑張ります!

次回は2台のチンクエチェント完成編です。お楽しみに!

>> [連載]達人のプラモ術

<製作・写真・文/長谷川迷人>

 

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