■研磨処理でプラの質感を消す
無塗装でいくとは言ったものの、さすがにそのままではブーム部分だけがプラスチック然としてしまうので、接着が硬化した後、パーツの表面を研磨して質感を整えます。
ブームは個々に組み上げたのち、パーツ表面の研磨は、プラ板に貼り付けたフィニッシングペーパーを使って800番→1000番→最終的はクルマの板金塗装でも使われているコバックスの研磨シート(トレカット)の2000番でエッジを立てつつ磨き上げていきます。その際にはブームの伸縮方向(縦方向)に研磨シートを動かすことでパーツ表面にヘアラインを入れます。作業は難しくはないのですが削りすぎないなように、ブームのエッジがダルにならないようように注意が必要です。
研磨したことでパーツ表面の成型色の黒が白っぽい感じになります。そこで前回も使用したコーティング剤でブームパーツの表面を磨き上げます。そうすることで黒の質感を取り戻せると同時に、へアラインを入れたことでプラスチック感を抑え、塗装したような硬質な質感を再現できます。またコーティング剤を使用したことでパーツ表面の滑りが良くなるで、ブームの伸縮がスムーズに行えるようにもなります。
完成させたブームは、無塗装仕上げながら思っていた以上に良い質感となり、黒部分と黄色のパーツとのコントラストも良い感じになりました。これぞクレーンといった感じです。