知っておきたいキャンプで使うガス缶の選び方とCB缶、OD缶それぞれのメリット・デメリット

■CB缶とOD缶の違いとメリット・デメリット

OD缶とCB缶の違い、メリット・デメリットはざっくりこうなります。

【メリット】

  • CB缶:コンビニ・スーパーで買えて、価格も安い。
  • OD缶:中のガスが屋外用に調整されていて火力が安定しやすく、収納性も高い。バーナーも種類が多いので選択肢がたくさん。

【デメリット】

  • CB缶:比較的大人しい火力で、寒い気温下が苦手。サイズが大きく収納性はあまり良くない。
  • OD缶:専門店じゃないと買えない&価格が高め

CB缶は家庭用ガスコンロでも使うので、販路が広く、入手しやすいのが◎。一方で、アウトドアの名前の通り、OD缶は屋外で使用することを念頭に作られているため、フィールドで使用するのに適した特徴を持ち合わせています。

では、要素ごとに細かくみていきましょう。

▼サイズ

  • CB缶:半分サイズも一部あるが、よく見かけるサイズのモノが一般的。OD缶に比べれば収納性は普通。
  • OD缶:500缶・250缶・110缶の3サイズ。一般的なサイズは250缶だが、110缶を選べばかなりコンパクトに。クッカーによってはクッカー内に収納できるのでコンパクトに収めたい人向け。

▼価格

  • CB缶:通常サイズで200円前後、冬用のパワーガスで400円前後
  • OD缶:一般的な250缶で600円前後、冬用のパワーガスで800円前後

▼入手しやすさ

  • CB缶:アウトドアショップ・ホームセンター・スーパー・コンビニと販路が広い。大手通販サイトでまとめ買い可能。
  • OD缶:アウトドアショップが主な購入先。メーカーによってはホームセンターでも購入可能。最近では大手通販サイトでも購入可能。

▼汎用性

  • CB缶:自宅用のカセットガスコンロでも使用可能。数は少ないがCB缶式ならガスランタンもある。
  • OD缶:アウトドア用バーナー以外に、OD缶式のガスランタンが主な使い道。

▼性能

  • CB缶:低気温下では火力が不安定になりやすく、パワーガスもあるがOD缶ほどの安定感を感じにくい。
  • OD缶:CB缶に比べて寒い時期にも火力が安定しやすく、パワーガスなら、さらに寒い気温にも対応。

▼ガスの持ち

通常サイズのCB缶と250缶サイズのOD缶を比べた場合、同じ位の燃焼時間ではあります。しかし、それぞれのバーナーによって、体感的には違いを感じることも。

  • CB缶:OD缶式バーナーと比べて風の影響を受けやすく、その分ガスを多く使いがちで持ちはイマイチと感じることも。
  • OD缶:バーナーが風に強いものが多く、無駄に使わないのでガスの持ちは良い。

▼ガスバーナーの傾向

  • CB缶:缶を横に倒して取り付けする仕様のバーナーが一般的で、その分重心が下がるため、安定性が高い。足回りやゴトクが大きいものや、カセットガスコンロタイプのモノを選べば、スキレットやダッチオーブンも使用可能。
  • OD缶:缶の直上にバーナー本体を取り付けるものが主流。高さが出る分、安定性に不安が残る。大型のクッカーが載せられないモデルも多く、比較的ソロ向き。

▲バーナー本体に取り付ける一体型以外にも、分離型のバーナーも。OD缶でもこういうバーナーなら大型のクッカーも載せられる

このように細かく見ていくと、同じガス缶でもCB缶とOD缶でけっこうな違いがありますね。価格、入手しやすさ、汎用性の面ではCB缶が優れていて、収納性、性能の面ではOD缶といった感じ。

ただ最近では、バーナー自体の進化もあって、ガス缶による性能の差は埋まってきています。例えば、寒さに弱いCB缶でもバーナー自体にガス気化させる機構を搭載したモノも開発されています(一般的に気温が下がるにつれて、缶内部のガスが気化しにくくなる=火力が落ちる)。なので、OD缶による性能のメリットが相対的に少なくなってきていますので、バーナーの機能と合わせて選びましょう。

【次ページ】ガス缶ごとのバーナーへのセット方法と点火の仕方

この記事のタイトルとURLをコピーする

関連するキーワード