2.「iPad Pro」は「M4」チップ搭載でより高速な処理に対応
iPad Proシリーズでは、前世代モデルが搭載した「M2」チップセットから1世代飛び越えて「M4」チップを搭載しました。これにより、「Octane(オクタン)」など、プロフェッショナル向けのレンダリングアプリにおけるパフォーマンスが最大4倍高速になるとされています。また同チップは、毎秒38兆回の演算処理が可能な Neural Engineを搭載しており、Final Cut Proでシーン除去マスクなどの機能をよりスムーズに利用できるともされています。
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▲M4チップは、CPUには最大4つの高性能コアと6つの高効率コアを搭載。10コアGPUは「Dynamic Caching」や「ハードウェアアクセラレーテッドメッシュシェーディング」、「レイトレーシング」などをサポートする
一方のiPad Airシリーズは、前世代の「M1」チップから「M2」チップへと進化しました。
なお、6月に予定される「WWDC」では、きっと例年通り次期OSバージョンで追加される新機能も発表されることでしょう。その際にはM4やM2チップならでは対応する機能が発表されるかもしれません。ゆえに今後の最新情報にも注目しておきたいところ。
3.「iPad Pro」はプロ向けモニターとしてのポテンシャルをUP
iPad Proの2モデルは、ディスプレイ仕様がアップデートされており、新たに「Ultra Retina XDR ディスプレイ」を搭載しました。これは、2枚のOLEDパネルを使う「タンデムOLEDテクノロジー」を採用したことがポイントで、フルスクリーン輝度として1000ニトを、HDRコンテンツの表示で1600ニトのピーク輝度に対応しています。
また、大容量モデルを選択する場合には、Nano-textureガラスのオプションが選択できるようになったこともトピック。例えば、画質とコントラストを保ちつつ、周囲の光を拡散させて、映り込みを減らせるメリットなどが紹介されています。
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▲「Ultra Retina XDR ディスプレイ」は、iPad Proのみの特権
4.「iPad Pro」は書類スキャンが効率的に行える
iPad Proでは、背面カメラに新しいアダプティブTrue Toneフラッシュを搭載しました。これによって、書類のスキャンがより効率的に行えるようになります。具体的には、カメラアプリで書類を識別させた際に影が写り込む場合には、新しいアダプティブフラッシュが使いつつ複数の写真を撮影し、スキャンをつなぎ合わせることで綺麗な仕上がりに整えるという仕組みです。
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▲iPad Proは書類のスキャンがパワーアップした
一方で、iPad Proの新モデルでは、前世代では備えていた「超広角カメラ」が無くなっています。
5. ProもAirもWeb会議での使いやすさがUP
iPad ProもiPad Airも前面カメラの位置が長辺側の中央へと変わりました。これによってキーボードアクセサリを装着して横長の向きで設置した際に、カメラが端末中央に位置するため、より自然な位置で映像を撮影できるようになりました。
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▲前面カメラ位置は横向き時にセンターに来るよう変化した
なおカメラ性能については、iPad ProシリーズがTrueDepthカメラシステム対応であり、iPad Airが非対応のフロントカメラである点は認識しておきましょう。そのため、使用できる生体認証については、iPad ProがFace ID、iPad Airがトップボタン上でのTouch IDとなります。
6. ProもAirも新登場の「Apple Pencil Pro」に対応
iPad ProもiPad Airも、新たに追加された周辺機器の「Apple Pencil Pro」を使えます。同ペンは、スクイーズ(ギュッと握る)操作でツールパレットを表示できるのがポイント。また、「探す」アプリからの捜索にも対応しているため、万が一の紛失時にも探しやすくなりました。
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▲「Apple Pencil Pro」
* * *
最後にiPad ProとiPad Airの新旧モデルについて、主要な特徴の違いを表組みにまとめました。比較検討の際に参考にしてみてください。
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▲iPad Proの一部スペックについて新旧比較(表組は筆者作成)
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▲iPad Airの一部スペックについて新旧比較(表組は筆者作成)
<文/井上 晃>
井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X
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