これまで日本では、ガラケーやAndroidスマホでの「おサイフケータイ」による決済が主流でした。おサイフケータイは携帯電話に埋め込まれた「Felica(フェリカ)」というICチップを使ったサービスのこと。
おサイフケータイは、Edyなどの電子マネー、会員証や量販店のポイントカード、鉄道やバス・旅客機の乗車券、航空券、クレジットカードとして利用できます。
今回、iPhoneにもFelicaが搭載されたことで、Apple独自の「Apple Pay」という決済サービスが使えるようになります。
Suica、クレジットカード、プリペイドカード、ギフトカードを「Wallet」アプリに登録しておけば、店頭や改札のICカードリーダーにかざすだけで決済に利用できるのが特徴です。
【2】iPhoneがSuicaとして使える
すでにSuicaカードやSuica定期券を持っている場合は、iPhoneをカードの上に置きます。それだけでSuicaの残高やSuica定期券の情報が「Wallet」アプリに転送される仕組みです。Suicaカードを持っていない場合は、JR東日本のSuicaアプリ内で、Apple Payと一緒に使えるSuicaが作れます。
さらに、Apple Payで設定したクレジットカードを使って、Wallet内で直接Suicaにチャージできるのも魅力。いちいちチャージする手間が省けるので、券売機が行列になりやすい大都市圏では利便性が高そうですね。
「アメリカン・エキスプレス、MasterCard、JCBのクレジットカード、ビューカードを登録して、電子マネーのチャージができる」とJR東日本のプレスリリースに記載されています。VISAのカードは、現在Apple Pay Suicaでは利用できないようです。
【3】店頭での決済もiPhoneがあればOK
Apple Payで設定したクレジットカードやプリペイドカードは、「QUICPay」または「iD」として割り当てられます。いずれかの支払いに対応した店舗であれば、iPhoneやApple Watchをカードリーダーにかざして決済できるのです。
支払う際は、iPhone 7の場合はTouch IDに指を載せたままiPhoneをリーダーにかざします。Apple Watch Series 2では、サイドボタンをダブルクリックしてからリーダーにかざすようになっています。ちなみに、Suicaでの支払いは、端末をリーダーにかざすだけで構いません。
現在、iDの加盟店は64万4000あり、QUICPayも加盟店数は公開されていないものの、セブンイレブン、ファミリーマート、イオン、イトーヨーカドーなど、日本各地に店舗を構えるチェーン店などでの利用が可能です。