■機体によって細部仕様が異なるので要注意
今回はエンジンマウントとなる主翼の主桁の製作からスタート。
インストでは工程5からスタートとなるのですが、実は機体によって細部仕様が異なるので注意が必要です。塗装図A・B・C・E・F・G・Hの場合は工程5で製作。今回選んだのは塗装図Dの機体なので、エンジンマウント部は補器類の配置が異なり、主脚収納部の内壁がない工程6となります。
■機体内部の塗装は下地に黒塗装が基本
イタリア機ということもあり、インストに指定されている塗装指示にもあまり馴染みのない色名があります。今回は、先ごろ発売されたばかりのVICカラーのイタリア機用セットに含まれている機体内部色(インテリアグリーン)で、エンジンの隔壁や脚収納部の塗装を行っています。
色調的には明るいヨモギ色という感じなので、そのまま塗装するとかなり明るい印象(明度が高い)となります。エンジンやコクピットの塗装では、重厚感や使い込まれた質感を陰影をつけたて再現したいので、下地に黒を塗装することでインテリアグリーンの明度を抑えました。ちなみに黒を混ぜて明度を落とそうとすると、色が濁ってしまうので要注意です。
■難解なエンジンの取り付け
今回、ちょっと驚いたのがエンジンの取り付けです。一般的な飛行機モデルだと大抵の場合、コクピットと一緒に胴体に挟み込むことが多いのですが、本キットは主翼下面に接着したエンジン隔壁にエンジンを取り付けて、同時に主脚も取り付け。その後、胴体と組み合わせて最後に主翼上面を接着という、正直なんでこうなった?という構成になっています。
工作自体は問題ないのですが、エンジンや主脚を先に主翼に取り付けてしまうと、主翼接着後の合わせ目処理や、胴体との接合時に作業がやりにくいし、私のような粗忽者は、主脚柱を折ってしまうといったリスクも発生します。
■作業効率を優先して手順を変更する
そこで、組み上げたエンジンや隔壁を仮組みしてみて、何か所か組み立て手順を変更しました。
まずエンジン隔壁は指定どおり主翼下面に取り付けます。この際に主脚も同時に取り付けるよう指定されていますが、ここでは取り付けません。
また脚柱を取り付ける主桁は、エンジン隔壁と一体となっているのですが、力がかかる部分にしては接着面積が少ないので、強度に一抹の不安があります。そこで裏側からエポキシ接着剤で補強しておきます。
さて、エンジン自体の取り付けは問題ないのですが、ビニールパイプで再現されているエンジン配管の取り付けが、狭い隙間を通して曲げながら繋がなくてはならないので、なかなか厄介です。
しかしながら、苦労しながらもパイピングを完成させると、アルファロメオ社製RA1000 RC.41エンジンがリアルに仕上がってくれます。