スモークリング迷彩が映える!イタリアの名戦闘機が完成!【達人のプラモ術<マッキ MC.202フォルゴーレ>】

■エンジンフェアリングは選択式

キットはよくできたエンジンが再現されており、5分割されたカバーを取り外せば、エンジンとガンベイドア内部を見られます。実のところインストでは、エンジンフェアリングパネルは外した状態か接着した状態のどちらかを選んで製作せよ、と指定されており、完成後に取り外しできる仕様にはなっていません。

作例は、エンジンも見たい、機体のフォルムも楽しみたい、というわがままを押し通すために、両面テープで各パネルを固定。取り外し可能にしています。パネル自体の嵌合性は良いのですが、プラのテンションもあり、やはりピタリとはいきません。若干パネルのラインに段差が生じています。

▲エンジンのフェアリングは取り外した状態か取り付けた状態で接着の選択式になっている。作例は両面テープでフェアリングを固定したので、着脱は選択できる。この場合エンジン左側の過給機に繋がるインテークダクトも取り外しできるようにしておかないとパネルの着脱ができなくなるので要注意

▲上面フェアリングを外した状態。エンジンの過給機に繋がるインテークダクト(内部にエアフィルターを装備)の構成が分かって面白い

 

■脚の取り付け

キットではエンジンを機体に組む際に主脚も組み込む仕様になっています。作例は塗装時のマスキングの手間などを考えて後付けに加工し、主翼側に差し込むピン部分を半分ほどカットしています(取り付け基部を短くすることで90度ひねるように差し込める)。そのため、やや取り付け強度に不安が残るので、エポキシ接着剤を使い強度を確保しています。

▲主脚は後付けできるように、主翼内部の桁に差し込む部分を約7ミリ切り詰め、取り付けに際しては強度を確保するためエポキシ接着剤(15分硬化)を使用している

▲胴体側脚カバー。細い開閉用ステーは、ほぼイモ付けなので取り付けの際の破損と脱落に気を付けたい

▲盟友ドイツ空軍のメッサーシュミットBf109は主脚のトレッド幅が極端に狭く、離着陸時のトラブルに泣かされていたが、MC.202は主翼外側に脚を配置したのでトレッドも広く取られている

 

■キャノピーの製作

キャノピーは2パーツ構成で透明度も高く、フレームのモールドもしっかりとしています。残念ながら専用マスクシールは付属していないので、マスキングテープを使います。

インストでは、キャノピーフレーム内側は黒で塗装せよ、と指定されていますが、作例では機体内部色で塗装しています。またガンサイトのレクテルがクリアパーツで再現されているので、光硬化樹脂を使い接着後も曇らないように取り付けています。

▲市販のマスキングテープでマスキング。フレームモールドがしっかりしているのでマスキングもやりやすい

▲キャノピー内側フレーム部分は機体色で塗装。外側から機内色→黒→機体色の順番で塗り重ねていく

▲キャノピーはメッサーシュミットBf109と同じ横開きタイプ。内側に開閉レバーを取り付けて機体に接着

▲初期型ではキャノピー後部に窓があったが、窓を廃して胴体両側を大きくえぐった形状に変更することで、後方視界を確保しているのだそうだ

 

■プロペラの製作

プロペラは基本的にはキットのインストに沿って製作すればOK。ただし3枚のプロペラブレードは、取り付け基部が小さく正しい位置に接着しづらいので要注意です。

▲プロペラの塗装は艶消しの黒ブレードで、先端は黄色で塗装。完成後にプロペラブレードに貼ったはずのデカールが1枚剥がれて紛失していることが発覚して残念な状態となる

 

■アンテナ線の取り付け

キットには、キャノピー後部のアンテナから垂直尾翼の伸びる空中線(アンテナ線)の再現用に細い金属線が付属しています。しかしアンテナ線に使うには太すぎるので、ここは定番の“伸ばしランナー”を使用しています。空中線取り付け基部の碍子がパーツで再現されているのはありがたいです。

▲無線用アンテナ線は“伸ばしランナー”で再現。メリットは、簡単に自作できる、ランナーを使うのでノーコスト。プラなので接着剤との相性も良く、扱いやすい。ただし指などを引っ掛ると切れやすい

 

【次ページ】ようやく完成!

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