複葉機を最新キットで製作!目標は「張り線をビシッとキメる!」【達人のプラモ術<ブリストル・ブルドッグMkⅡ>】

■約1000枚の図面資料から精密再現された最新キット!

今回製作するのは英国の老舗模型メーカー、エアフィックス社が先ごろ発売したばかりの「1/48 ブリストル・ブルドッグMk.Ⅱ」です。英国ではすでに発売中のキットですが、日本は9月ごろの発売が予定されています。

イギリスでもっとも有名な複葉機をイギリスの老舗模型メーカーが、約1000枚の図面資料から精密に再現したキットということもあって、達人的には国内での発売が待ちきれず、エアフィックス社から直接入手しました。すでにディテールアップ用のエッチングパーツや別売デカールもリリースされているようです。

国内販売価格は未定ですが、今回、模型仲間と有志を募ってまとめて注文したので、若干送料が安くなり価格は送料込みで約6000円でした。

にしてもエアフィックスは自国(イギリス)の機体のキットには力の入れ方がハンパない。ドイツ機となるとキットの出来は悪くないにしても、ボックスアートでは必ず英国機にやられているシーンを使うのも、いかにも英国の模型メーカーらしいです。

エアフィックス
「1/48 ブリストル・ブルドッグMk.Ⅱ」(国内販売はGSIクレオス扱い)
発売日:未定
価格:未定

▲コンパクトな機体の割にはパーツ数も多く、コクピット含めて細部までこだわりの再現がなされている

▲エアフィックスというと、割と太めのモールドが多いという印象があるのだが、本キットはモールドもシャープ

▲布張りの質感などディテール再現も秀逸だ

▲塗料瓶と比べると、1/48スケール機としても機体がコンパクトなのが分かる

▲デカールは1929年第3飛行中隊所属機を含む3機分が付属する

▲「1/72 メッサーシュミット Bf109E-4」のボックスアート。キットの機体なのにスピットファイアにやられて火を噴いて撃墜されているとは…いかにもエアフィックスらしい

▲無塗装完成イメージ。シリンダーがむき出しの特徴的なエンジンをはじめ、細部ディテールの完成度の高さが分かる。メーカーのサンプル画像

 

■ブリストル・ブルドッグMk.Ⅱとは

ブリストル・ブルドッグは、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間となる1926年にイギリスのブリストル社で開発された戦闘機です。

資料によると初飛行は1927年5月で、飛行性能を含め全般的に優れた機体で、整備が容易である点が特に評価され1928年から量産を開始。最終的に約440機が生産されました。

機体は全長7.54m、全幅10.36 mとかなりコンパクトで、エンジンはブリストルジュピターV2F単列9気筒空冷星型エンジン(498馬力)を搭載。最大速度は300km/h、武装はヴィッカース7.7mm機関銃を2丁装備していました。

1930年代初期のイギリス空軍は、本機が主力戦闘機として多くの部隊に配属されていましたが、1937年にはホーカー・ハリケーンと交替しイギリス空軍からは退役しています。

ブルドッグは、オーストラリア、フィンランド、スウェーデン、ラトビアなど、多くの国に輸出されており、特にフィンランドにおいては、第二次大戦時、既に旧式機となっていながらも対ソ連軍との戦闘で使用され活躍しています。

▲複葉の主翼に、ブリストルジュピターV2F空冷星型エンジンを搭載し、運動性も良かったブリストル・ブルドッグは時速300km/hで飛行することができた

▲イギリス空軍博物館に所蔵されているブリストル・ブルドッグMk.Ⅱ

 

【次ページ】まずはコクピットから着手

この記事のタイトルとURLをコピーする