機体&星型エンジンを組み立てて塗装【達人のプラモ術<ブリストル・ブルドッグMkⅡ>】

■銀はふたつの塗料を使い分ける

銀ドープ塗装の機体は、どちらかというとシルバーグレーのイメージです。作例ではタミヤラッカー塗料LP-11シルバーを使い塗装しています。特に下地をグレーサーフェイサーで塗装しているので、塗装後もシルバーグレーの銀ドープ的な仕上がりを得ることができます。

これに対して機首のアルミ外板部分は、金属感を出すため、Mr.カラーの8番シルバーを使用。下地にツヤありの黒を塗装することで、8番シルバーの輝度をアップ。より金属感を強調しています。

塗装はエアブラシを使用、溶剤6対塗料4で希釈したものを薄く3~4回塗り重ねています。

模型の塗装は色を塗るのではなく質感の再現です。いかにその質感を再現するか。同じ銀色であっても、塗られた銀色と無塗装アルミ素材の銀色をどう変えるか。昨今は銀の塗料も数多く発売されているので、好みに合わせて色々試してみるのも良いでしょう。

▲グレーサフで下地を仕上げたのち機体をLP-11シルバーで塗装

▲機体後半羽布張りをタミヤラッカー塗料 LP-11シルバーで塗装。主翼後縁部分から前のアルミ外板の部分をMr.カラーの8番 シルバーで塗装した胴体。質感の違いがよくわかる

▲全面羽布張りの上翼も LP-11シルバーで塗装

▲羽布張りをマスキングして金属外板の機首周りは、より金属感を強調するために、まずツヤあり黒でピカピカに塗装

▲Mr.カラーの8番シルバーは溶剤6に対して塗料4と薄めに希釈。やや低めのエア圧(0.06Mpa)前後で薄く塗り重ねていく

▲金属外板部分の塗装が完了。無塗装の金属感を再現できた

▲銀塗装を乾燥させたのち、機体上面のダークグリーン、コクピット縁のレザー張りの部分も指定色で塗装しておく。複葉機は上翼と機体を組み合わせてしまうと、機体上面の細部塗装が困難になるので、塗装の段取りを事前によく確認しておく必要がある

▲胴体と下翼、上翼の塗装が完了

▲博物館展示されている機体の主翼と胴体を比べると、同じ銀でも塗装されたものと無塗装の金属で質感が異なっていることが良くわかる

▲タミヤ ラッカー塗料「LP-11 シルバー」(220円) カーモデルのシルバーなど塗装された銀に最適、密度感のある落ち着いたイメージの銀となる。今回のような銀ドープ塗装の再現には最適

▲Mr.ホビー「Mr.カラー 8番 シルバー」(220円) 使われているアルミ粒子が細かく、エアブラシ塗装することで、より金属感のある質感を再現できる

▲同じシルバーでも塗料によって質感が変わる。今回の塗装のため事前に製作したサンプル。左側がタミヤラッカー塗料 LP-11シルバーで塗装した状態、右側がMr.カラーの8番シルバーで塗装した状態。明らかに輝度が違う

 

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