張り線を仕上げて次はお楽しみのデカール貼り…のはずが問題発生!【達人のプラモ術<ブリストル・ブルドッグMkⅡ>】

■さぁお楽しみのデカール貼り…のはずが問題発生!?

複葉機の難所(さっきはキモと言っていたような…)も無事完了したので、次の工程はといえば、みんな大好きデカール貼りです。

ブリストル・ブルドッグは大戦間の機体という事もあるんでしょう。RAF(イギリス空軍)の機体は模型映えする派手なマーキングが多いのが素敵です。

キットには3種類のマーキングのデカールが付属しています。今回の作例は、主翼上面と胴体側面に特徴的なギザギザが描かれたイギリス空軍第17航空隊をチョイスしました。

私の知る限りこんなギザギザを描いた機体はブリストル・ブルドッグだけなんですよね。何の意味があるかは不明です(理由をご存知の方いたらご一報ください)。このギザギザとスピンナーと主脚のホイルカバーの黄色が銀色の機体に映えてオシャレです。

▲キット付属のデカールは質、発色ともに良好。ただし薄いので切れやすいため扱いには気を使いたい

▲特徴的なギザギザマークが主翼と胴体に描かれているイギリス空軍第17航空隊所属のブリストル・ブルドッグ。イエローのスピンナーとホイルカバーは塗装で再現

 

■張り線が邪魔してデカールが貼れません!?

デカール貼りは、主翼上面の大判のラウンデル(国籍マーク)からスタート。ラウンデルはエルロン(動翼)部分にもかかっているので、切れ込みを入れてマークセッターで動翼の凹部分に馴染ませていきます。

そして胴体のラウンデルと例のギザギザを貼り込んで…いやなんか貼りにくい。主翼と胴体の間に張られた張り線が邪魔で指定の位置にデカールが非常に貼りにくいのです。

この時点で気付きました。張り線を張る前にデカールは貼っておくべきだったんじゃないかと…。胴体上面のアンチグレア塗装(ダークグリーンの部分)は上翼を取り付けたら塗れなくなるのを確認して先塗り。その時点で気づくべきでした。

それでも胴体側面のギザギザ模様はピンセットを駆使して何とか貼れたのですが、機体下面のコードレター(機体番号)のデカールを貼る位置を見て「あっこりゃイカンわ」と思わず口走っちゃいました。そう、機体番号が書かれた部分から主脚柱張り線が張られているんですね…。

というわけで、ここで訂正します。機体の塗装が完了したら張り線を張る前にデカールを貼ってください。

さてくだんの機体下面のコードレターですが、当初は主脚柱の張り線をいったん外して貼ることを考えたのですが、せっかくビシッと取り付け出来た張り線を外すのは忍びなく…。張り線の位置に合わせてデカールに切れ込みを入れて、指定の位置にじわじわすべり込ませるという、面倒な方法で何とか貼ることができました。

後から考えると張り線を外した方が間違いなく手間がなかったと思います(泣)。

 

■大判デカールを馴染ませるテクニック

大判のラウンデル(国籍マーク)は、貼る際に内側に空気が入ると気泡になってしまうので要注意。気泡は、濡らした綿棒を使いデカールの内側から外側に追い出していくと良いです。破けやすいので位置修正は水をたっぷりとつけて行いましょう。

また垂直尾翼の方向舵は別パーツ化され、英国旗の3色での塗り分けが全面デカールで再現されています。方向舵はリブの凹凸がモールドされているので、ここはマークセッターを使いしっかりとデカールをしっかりと密着させます。

▲動翼の凹部分(ピンセットが指し示している部分は、そのままでは乾燥後もデカールが浮いてしまい、不自然に見た目になってしまう)

▲アートナイフで動翼の凹に沿ってデカールに切れ込みを入れる。その際、アートナイフの刃は必ず新品を使用すること。切れ味の悪い刃だと、引っかかってデカールが破ける恐れがある

▲切れ込みを入れた部分はマークセッターを塗布して馴染ませる。マークセッターを使うとデカールが破けやすくなるので要注意。ドライヤーの温風の力で密着させると良い

▲特徴的なギザギザ模様は、長いこともあって思いのほか貼りにくい。台紙ごと貼る位置に持っていき、台紙からデカールをスライドさせて主翼上面にもっていくとスムーズに貼れる

▲別パーツ化されている垂直尾翼のラダー(方向舵)両面にに英国旗カラーと機体番号が記載されたデカールを貼る。マークセッターを使うことでリブの凹凸にもぴったりと密着させられる

▲ラダーにデカールを貼り込んでマークセッターで馴染ませた状態。デカールが柔らかくなっているので乾燥するまで触らないこと

▲デカールが乾燥後、ラダーを機体に接着。コーションマーク(注意書き)は小さいので、機体に取り付けた後に貼った方が良い

▲GSIクレオス「Mr.マークセッター模型用デカール軟化剤」(308円) デカールの表面に塗布することでベースフィルムを柔らかくし、パーツの凹凸や曲面にり密着させることができる軟化剤。粗い表面や曲面にも硬いデカールを馴染ませられる。水溶性なので、適宜水を加えることでも軟化の度合いを調節もできる

 

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