ビンテージボックスの中にハーバータグボートのジオラマを製作!【達人のプラモ術<ハーバータグボート>】

■以前にも製作していました

このハーバータグボート、実は10年位前に個人的に製作をしていたのを思い出しました(製作途中で放置プレイ状態のままクロゼットに収まっていました)。キットは発売当時のもので、淡いブラウンで成型されています。今回製作のキットと同じものです。

残念ながら箱はボロボロだったので捨ててしまい残っていません。しかしインストは当時のキットの方が雰囲気があって良い感じです。

▲お蔵入りさせていたハーバータグボート。素材の色が違うだけで随分と印象が変わる。タグボートは湾内で目立つように派手に塗られていることが多い船なので、キットの成型色も派手なカラーに変更されたようだ

▲当時のインスト(組立説明書)。いかにもレベルらしい味のあるイラストが見ていて楽しく、製作意欲をそそる

▲今回製作のキットに付属するインスト。最近のドイツレベルのスタンダードだが、あまり面白味はない

 

■テーマは『タグボートのいる海』

今回はこのオールドタイマーを使って洋上ジオラマを製作します。

「達人のプラモ術」では、2022年に同じレベル社の「1/144 Uボート」を使って、映画のワンシーンを再現した“嵐の海をいく洋上ジオラマ”を製作しています。

今回も完成すると全長20センチ程となるかわいいハーバータグボートを使い、同様に情景を作るのですが、ただの海上ジオラマでは芸がないので、ちょっと趣向を凝らしてアートジオラマに仕上げていきたいと思います。

今回のテーマを決めるにあたり、ネット上で艦船モデルの情景模型をいろいろリサーチしていたところ、海外のモデラーの嵐の海をいく帆船ジオラマが目に留まりました。

作品自体も見事な出来だったのですが、その嵐の海の情景はアンティークな机の引き出しの中に作られていました。このセンスは凄い!とアイデアをリスペクト。流石に机の引き出しというワケにはいかないので、アンティークな木製ケースを使い、箱の中に『タグボートのいる海』の洋上ジオラマを作ってみようと思います。木箱はネット(Amazon)で販売していたものを使います。

▲2022年に制作したUボートの洋上ジオラマ。スタイロフォームを使い嵐の海を再現している

▲「ヴィンテージスーツケース 木製の宝箱装飾収納ボックスモデル 古いパブ手作りのヴィンテージ装飾」(2440円/Amazon.co.jp購入価格)

▲サイズ:30x16x16cm

▲今回もスタイロフォームを使って木製ケースに海を製作。そこにタグボートを組み合わせる

▲手にしているのがハーバータグボートの船体。木製ケースはもうワンサイズ大きくても良いかもしれない

▲実際のハーバータグボート。この雰囲気をアンティークな箱の中で洋上ジオラマ・アートとして再現する

 

■製作開始

古いキットだけに、パーツはバリ突き出し、ピンの跡、表面も金型の劣化のせいか波打っており、甲板も歪んでいたりします。なので手間はかかりますが、全てのパーツを丁重に修正していきます。

今回パーツの修正研磨にはモーターツールを使用しています。

また甲板にはロープが一体で成形されているのですが、モールドも甘く立体感に欠けるので、モーターツールを使い、いったん削り落としました。ロープ類は糸などを使って改めて再現します。

▲キャビンの天井パーツだが、表面がかなり荒れており研磨整形して面出ししないとパーツが正しい位置に取り付けられない

▲甲板にモールドされたロープ類は実感に欠けるので、リューター(モーターツール)を使い削り落として改めて自作する

 

■電飾もします!

キットは操舵室やキャビン内部が再現されておらず、窓ガラスも省略されています。とはいえストレートに製作しても違和感のない仕上がりにはなるのですが、今回はジオラマとして製作するので、キャビンの窓は透明プラ板で自作しました。またジオラマとすることで内部にスペース的な余裕があるので、操舵室とキャビン内部にLEDを仕込んで光らせます。

▲キャビンと操舵室の窓ガラスは透明プラ版で自作。ただ内部が再現されていないので、スポンジヤスリで研磨することであえて曇らせている。曇りガラスにしたことで内部をLEDで発光させた際に柔らかい光になる

 

■次回は船体の製作を進めます

なにしろパーツが荒れているので、ひとつひとつの修正が大変。でもせっかく作るのならこうした下地処理は欠かせません。次回は船体の製作を進めます!お楽しみに!

>> [連載]達人のプラモ術

<製作・写真・文/長谷川迷人>

 

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