2. 駐車場に停めたクルマを探す
特定の場所を目指して進みたい場合には、「ウェイポイント」という機能が使えます。
この「ウェイポイント」とは、要するに特定の地点を登録しておく機能。登録した地点が、コンパスアプリ上で目印として表示できるのです。
これに関連して日常生活で特に便利なのが、「停めたクルマを探す」という使い方。実は、一定の設定条件(※)を満たしておくと、iPhoneがBluetooth等で接続した車両について、接続が切れた時点での位置情報(つまり、クルマから降りた場所)が、自動でウェイポイントとして表示されるようになっています。
つまり、初めて訪れた街の適当なコインパーキングや、広いショッピングモールの駐車場、広大な空港併設の駐車場など、「アレ…どこに停めたっけ?」とうっかり忘れてしまった場合に、コンパスアプリを開くだけで、クルマまでの方角をチェックできます。
操作としては、コンパスの画面を開くだけでも青い点で表示されるので、何もしなくてもOKです。また、画面をタップして、「駐車中の車」を選び、「選択」をタップすることで、その位置情報までの方向と距離なども表示できます。
あるいは、左上の「i」から「ウェイポイント」を選び、「コンパスウェイポイント」をタップ。「駐車中の車」の欄をタップし、次画面で「目的ウェイポイント」をタップすると、その地点を目的地として表示できます。どれでもよいので、ご自身の使いやすい・見やすい方法を絞り込んでおきましょう。
※必要な設定条件:(1)「設定」 →「プライバシーとセキュリティ」で、「位置情報サービス」がオンになっている。(2)「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」→「システムサービス」で、「利用頻度の高い場所」がオンになっている。(3)「設定」→「アプリ」→「マップ」で、「駐車した場所を表示」がオンになっている。
ちなみに、現在地に手動でウェイポイントを設定する方法もあります。こちらも簡単で、左下の矢印ボタンをタップするだけ。名称とアイコンをカスタマイズして、右上のチェックを押せば完了です。
例えば、滞在するホテルやランドマークなどをウェイポイントとして設置しておけば、旅先での屋外ランニングやサイクリングのときのゴールとして、ざっくり方角を調べながら進めます。他にも、フェスの会場やテーマパークなどで、重要な場所を記録しておいて、そこに戻るときの道標にするのもよいでしょう。日常的に試しておいて、ここぞというときにパッと使えるようにしておくとスマートですよ。
なお、現在地から50マイル(80km強)以上離れたウェイポイントは、コンパスのダイヤルに表示されませんので悪しからず。
ちなみに、最新のwatchOS 10では、「マップ」アプリで作成したウェイポイントも使えるようになりました。必要な手順が煩雑になるので本稿では割愛しますが、もし興味がある場合には、こちらも調べて試してみてください。
3. 往復する前提で、道を進む
最後は、「歩いていく道を、途中で引き返して戻ってきたい」という場面で使える機能です。「バックトレース」といいます。
こちらの使い方も超シンプル。右下のアイコンをタップし、「経路を記録」をタップするだけです。
あとは歩いていき、折り返し地点に来たらもう一度右下のアイコンをタップして「経路をたどる」をタップしましょう。
ただし、このとき「経路を削除」ボタンがすぐ近くにあるので、誤操作には要注意。うっかりタップするとルートが消えます。こうしたデザインはどうしたものか…とは思いますが、機能自体は便利なので、アウトドアシーンで使いたい場合には、押し間違いに気をつけながら操作しましょう。
また、アウトドアシーン以外でも、旅行先の散策や、初見コースの屋外ランニングなどで使うと、マップを確認する手間が省けると思いますよ。
* * *
Apple Watchのベテランユーザーでも、意外と「コンパス」アプリは使っていないという方も多いのでは。しかし、本稿で紹介したように、駐車中の車両捜索やウェイポイントの設定などは、使い方によっては日常生活でも便利なことがあります。気になる使い方をメモしておき、時間に余裕があるときに、ぜひ試してみてください。
<文/井上 晃>
井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X
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