ボディカラーどうしよう?少々悩んでイエローに決定!【達人のプラモ術<ポルシェ911 GT3 RS(992)】

■イエロー塗装は下地塗装がキモ!

今回塗装に使用したのはタミヤカラースプレー 「TS-47クロームイエロー」です。イメージ的には赤みの少ない明るい色で、あくまでも個人的意見ではありますが、イエローはカーモデルのボディ塗装の中でも難易度が高い色だと思います。その理由は、色自体の隠ぺい力(下地を隠す力)が弱く、下地に白など明るい色が均一に塗装されていないと、ムラが生じたり発色が悪くなります。

また隠ぺい力が弱いということは、赤や青などに比べて塗り重ねる回数が多くなりがちになり、塗膜が厚くなりやすいといった一面があります。

▲タミヤカラースプレーのイエロー各種。実車ではイエローの設定はないので、好みのイエローで塗れば良いと思う。今回使用したのは「TS-47クロームイエロー」

▲タミヤスプレー「TS-47 クロームイエロー」(770円)

 

■下地で変わるイエロー塗装

グレー、ホワイト、ピンク、ブラックそれぞれのサーフェイサーで下地を塗装。そこにクロームイエローを塗り重ね(塗装→塗装を3回塗り重ね)て、発色を検証してみました。

結果はやはりホワイトサーフェイサーを使った下地塗装が最適解でした。

▲ホワイトサーフェイサー。問題なくクロームイエローの鮮やかな色調が活かせる。ただし塗り重ねる回数が3回以下だと乾燥後にムラが生じやすいようだ(エッジなどで塗膜が薄くなるため)

▲グレーサーフェイサー。使用頻度の高いグレーサーフェイサーだと、発色自体はさほど悪くないが、わずかに色が濁るようで、クロームイエロー自体の明るさがスポイルされてしまった

▲ピンクサーフェイサー。彩度と明度に問題はないが、やや赤みが強くなり、キャメルイエローに近い発色となった

▲ブラックサーフェイサー。やはりクロームイエローの鮮やかさを活かせず、クロームイエローを3回塗り重ねても明度彩度ともに落ちて、濁った暗いイエローになってしまった。ちなみに5回塗り重ねても結果は変わらなかった

 

■缶スプレーのメリット

さて最近は塗装というとエアブラシとなりますが、カーモデルの光沢仕上げなどのボディ塗装は缶スプレーの方がキレイに仕がるとも言えます。

缶スプレーは最適な状態に希釈されているので、特別な道具などを用意しなくてもすぐに塗装することができ、カーモデルのボディではキレイな光沢面が作りやすいといったメリットがあります。

その半面、吹き付けのコツを掴んでいないと失敗しやすい(塗料が垂れる等)ので練習が必要です。

▲「TS-47 クロームイエロー」による塗装が完了(4回塗り重ね)

 

■缶スプレー塗装で失敗しないコツ

缶スプレーは一気に塗るのではなく、吹き付け→乾燥→吹き付けといった具合に、数回に分けて塗り重ねていく(色によって塗り重ねる回数は変わる)のが失敗しないコツです。一気に色を乗せると塗料が垂れる、塗装面が泡を吹くといったトラブルの原因にもなります。

また、缶スプレーは有機溶剤を含むラッカー系塗料なので、塗装の際には必ずマスクを着用して換気に気を使ってください。また缶スプレー(ラッカー系塗料)を使った光沢塗装は湿度が高いとカブる(塗装が曇る)ことがあるので、塗装はなるべく湿度の低い晴れた日に行うのがベストです。

▲まずは荒吹きで30cmくらい離して、ボディ全体に色を乗せる。10分程乾燥させたら2回目を塗装。1回目と同じく30cmほどボディから離して塗装するのがコツ。目安として1秒で20cmくらいのスピードで缶を動かしてボディ全体に色を乗せていく

▲3回目が光沢を出すための本塗装。缶を15~20cm程度までボディに近づけて、1回目、2回目より手早く(1秒で30cm程度)缶を動かして塗料を吹き付けていく。ボデイと同色となるパーツの塗装も同時におこなう

▲塗装が完了したボディ

※以前製作のタミヤ「1/24 NISSAN フェアレディ 240ZG」でも缶スプレー塗装のコツを紹介しているのでそちらも参照してみてください。

 

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