2025年最新「防犯カメラ」の選び方と、購入前に知っておきたい5つのポイント

【ポイント4】録画映像の保存先を確認

「録画映像がどこに保存されるのか」も考えておきたいポイントです。

TP-Link、Anker製品など大部分の採用する方式が、シンプルな「ローカル録画」。カメラ内蔵ストレージやmicroSDカードにデータを保存して、視聴はアプリでWi-Fi経由です。Ankerの製品はメモリ内蔵で追加コストがかからず、TP-Linkは別売microSDカードで、容量も自分で選べる点がメリット。

▲TP-LinkのカメラはSDカード別売なので購入時は注意

ローカル録画は運用もシンプルでコスパにも優れますが、防犯カメラとして考えると、カメラ自体が盗難に遭ったり破壊されたりするとデータも失われてしまうのが注意点。

Ringの製品では、録画した映像をインターネット経由でクラウドに保存しています。クラウド保存は、カメラ本体を盗まれても映像が残るのが安心材料ですが、月額数百円から数千円のランニングコストがかかり、また「海外のサーバーに録画ビデオが保存されるのは嫌」という人もいるでしょう。なお、TP-Linkのカメラもクラウド録画の契約が可能です。

Anker「EufyCam S330」やTP-Link「Tapo C420S2」のように専用のホームサーバー(ハブ)に映像を保存するモデルもあります。置き場所は屋内なのでクラウドの利用料金はかからず、カメラ本体の盗難に備えられるのがポイントです。モデルによってはHDD増設で16TB以上の大容量化も可能で、長期間保存用途に向き。ただし、初期コストが高額になります。

▲ホームサーバーとカメラ2台をセットにしたAnker「EufyCam S330」

 

【ポイント5】複数台でカバー? それとも高機能モデル1台?

防犯カメラを導入の際に、機種と合わせて考えたいポイントが、製品選び以前に「高機能なモデルを1台導入するか、複数台のカメラでカバーするか」という選択です。

カメラを複数台設置する最大の利点は、監視できる範囲の広さ。例えば僕の自宅では玄関、庭、駐車場、門など敷地内の複数のポイントを監視していますが、これはそもそもカメラを複数台セットしないとカバーできません。

▲通常の高さと共にバルコニーからの全体監視を併用

一方、カメラの設置場所に制限がある場合や、非常に暗くカメラ性能が問われるケースでは高機能モデルが選択肢。例えば、Anker「Eufy SoloCam S340」やTP-Link「Tapo C530WS」といった製品は、首振り(パン・チルト)やAI検知によって一カ所設置でもカバー範囲を広げられます。

▲高機能なパン・チルト対応や追尾式を用いることで1台でもカバー範囲を広げられます

どちらが良いかは自宅の敷地や利用目的次第ですが、同じメーカーの防犯カメラであれば、ひとつのアプリで複数台のカメラを管理できるので、複数台運用も意外とストレスはありません。まずは1万円程度のお手頃な機種から導入して、様子を見てから買い足してみても良いでしょう。

 

【まとめ】防犯カメラの最重要目的は「防犯」です

ここまで、防犯カメラの選び方を5つのポイントに分けて解説してきました。

電源や設置場所から始まり、検知性能、アプリ、録画方法、そして複数台か高機能モデルかーー製品選びのポイントは明確になったと思います。しかし、これらはすべて「防犯カメラを設置する最も重要な目的」を達成するための手段にすぎません。

防犯カメラの最重要目的は「防犯」です

犯罪者に「ここにはカメラがある」と思わせて行動を躊躇させ、いざという時には映像が残ることが、その本質的な価値になります。この抑止効果と証拠保全というふたつの機能を確実に果たすためには、まずは1万円程度のお手頃価格で設置が簡単な1台からでも導入してみて、確実に運用することが肝心です。

▲防犯カメラの存在を知らせることは、防犯、そして近隣への告知の面でも重要です

「防犯カメラ作動中」のステッカーを貼る、設置後にアプリで設定を最適化するなど、設置した防犯カメラの効果を最大限に引き出す工夫を怠らないようにしましょう。

<取材・文/折原一也

 

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