■組み上げた骨格はバラしてウォッシング
ウォッシングに際しては、頭や腕、足、背びれといった具合にパーツを取り外した方が塗装しやすくなります。分割が工夫されているのでパーティングラインもほとんど気になりません。

▲前回組み上げた頭部をいったん外して(スナップキットなので接着剤は使用していない)、Mr.ウェザリングカラーのグレイッシュブラウンを使ってウォッシング塗装を施していく

▲ウエザリングカラーは半乾燥状態で表面を拭き取り、凹部分を影色として残すように仕上げていく

▲首と手足、背びれを外した胴体、尻尾をウォッシング。背骨の凹部分にはグレイッシュブラウンにグランドブラウンを加えて調色した暗めの色を落とし込んでいる

▲塗装が完了した胴体と尻尾に頭を取り付けた状態

▲太く強靭なイメージのある脚を塗装。右が素材色の状態、左がウォッシングを施した状態。立体感が強調されているのがよくわかる

▲5分程度常温で乾燥させたあと、ウエスで表面のMr.ウェザリングカラー拭き取っていく

▲先に仕上げた胴体と脚を組み合わせて、ウォッシングの色調が合わっているかを確認。バランスが悪ければ追加で塗装を施していく

▲胴体と脚を組み上げた状態。この時点でも無塗装の素組みから大きく存在感がアップしているが分かる

▲同様に仕上げた両腕。モンスター・ヴァース版のゴジラは腕が太く大きくたくましいのが特徴

▲背びれはバラバラしてしまうと、再組み立てが大変なのでブロックごとに取りはずしての塗装をオススメする

▲ウォッシング塗装が完了した背びれ
■コツはやや薄めに塗布すること
Mr.ウェザリングカラーは、かなりシャバシャバな塗料です。使用に際しては攪拌が必要で、塗料ビンの中には攪拌のための小さな金属ボールも入っておりガッツリと攪拌するとかなり濃い色になります。なので使用に際しては軽く攪拌する程度に抑え、上澄みを使用することで今回の骨格のような明るい成型色では良い感じなります。
塗布したあと、綿棒などでウェザリングカラーを吹き取りながら仕上がりの色調を調整できるので、濃い状態で使用しても問題はありません。またMr.ウェザリングカラーには筆が付属していないので、自前の筆を用意する必要があります。筆の毛先は柔らかいものが適しており、塗装に際しては細目の平筆と面相筆の2本を使用しています。
塗装に際しては、骨格のつなぎ目等にグレイッシュブラウンを落とし込む感じで、骨の表面はサラッと薄めに塗布して後から拭き取ることで、仕上がりがくどくならないようにしています。
■全体に塗布後綿棒で拭き取る
Mr.ウェザリングカラーをパーツ全体に筆で塗布。半渇きの状態(5〜10分度乾燥)でパーツ表面の凸部分などのウェザリングカラーを綿棒やクロスで拭き取ることで、ディテールの陰影が強調され、立体感のある仕上がりを得られます。
完全に乾いてしまった後でも、専用の薄め液を綿棒に含ませて使えば拭き取ることもできます。
Mr.ウェザリングカラーは乾燥後は艶消しの仕上がりとなってくれるので、いや〜かなり良い感じになりました。博物館などで展示されいる骨格標本的なイメージです。

▲ウォッシング塗装が完了した骨格モデル。動きのあるポーズと相まってリアルな骨格のディテールが強調され独特な存在が溢れてくる

▲大きく張り出した背びれと長くうねる尻尾のディテールが秀逸
■Mr.ウェザリングカラー
塗装したプラモデルに汚れを追加して、よりリアリティのある風合いにするための油彩をベースにした塗料。スミ入れやウォッシングなどで使用できます。
単色だけではなく、他のMr.ウエザリングカラー塗料と混色して使用することもできます。塗装していないスチロール樹脂などへ直接使用しても、エナメル塗料ベースのスミ入れ塗料と比較してスチロール樹脂を劣化(ひび割れなど)させにくく、希釈する場合は専用の薄め液を使用します。
発売:ミスターホビー
全12色
価格:各528円
▼今回使用したMr.ウェザリングカラー

▲「WC07 グレイッシュブラウン」湿り気のある土や泥を表現したミルクティー色のブラウン。骨格全体のウォッシング塗装に使用

▲「WC02 グランドブラウン」土汚れ、焦茶色のサビをイメージした濃茶色。骨付つなぎ目など暗い影となる部分にグレイッシュブラウンに混ぜて使用

▲「WC01 マルチブラック」影やススをイメージした汎用性の高い黒。外皮の塗装で手足の爪や外皮の重なった部分等の影色として使用

▲「Mr.ウェザリングカラー専用うすめ液(大/250ml)」(1210円)