オン・オフ兼用できるリアル万能服が欲しいなら、とりあえず紺ブレを買っておけば損はナシ!

【ビジネスファッション裏技事典】

スーツだけでなく、ジャケパン、セットアップとビジネスファッションがどんどん多様化する昨今。それ故、「何をどんな風に着こなせばいいのかわからない(汗)」というおしゃれ迷子が増えている模様。そこで、さまざまなファッションメディアで活動するエディターが、その悩みを解決するビジネスファッションの裏技を伝授します。

押条事務所所長・ファッションエディター/押条良太
「MEN′S CLUB」編集部を経て独立。「OCEANS」「Begin」「LEON」などのメンズ誌やブランドのカタログ、広告を手掛ける。得意分野はスーツをはじめ、ドレス靴、ウェルネス、グルーミングと幅広い。湘南在住で、趣味はサーフィン。

 

Q. 「オン・オフ兼用できて着こなしが簡単、おまけに1年を通して着られる…そんなオイシイ服はありませんか?」M.S.さん(29歳)

A. そんな人にはネイビーブレザーがおすすめ。シャツを合わせれば仕事にも使えますし、パーカなどと組み合わせれば休日も活躍するリアル万能服です。

スーツやジャケットは着る必要がないけれど、パーカやスウェットだとカジュアル過ぎる…。そんなとき重宝するのがネイビーブレザー、つまり紺ブレです。ブレザーの歴史は古く、19世紀に英国ケンブリッジ大学のボート部の学生が着用した炎(blaze)のように赤いジャケットが起源とも言われています。

20世紀に入ると、アメリカのアイビーリーグの学生たちが紺色のブレザーを着用するようになり、1960年代に起こったアイビーブームをきっかけに日本でも市民権を獲得しました。現在でもその人気は根強く、紺ブレはトレンドを超越した定番アイテムとして認知されているのです。

■パッチポケットに金ボタン…アメリカントラッドな正統紺ブレとは?

とはいえ、一口に紺ブレと言っても選択肢はさまざま。どんなものを選ぶのが正解なのでしょう? 筆者のおすすめはと言うと、アイビーリーグの学生たちが着ていたようなアメリカントラッドな紺ブレです。

その特徴は段返り3ボタンやゆったりとしたボックスシルエット、ナチュラルなショルダーラインなど。サージと呼ばれるシャリッとした微光沢のあるウール生地のものであれば、季節を問わず着られます。

デザインはシングルとダブルがありますが、着こなしやすさはシングルに軍配が上がるでしょう。ボタンは金色と銀色がありますが、金色だとトラッド、銀色だとモダンなイメージに。好みで選んで構いませんが、長く着ることを考えれば金色をおすすめします。

■ドレッシーにもカジュアルにも。合わせる服を選ばない高い汎用性

そんな紺ブレの魅力を一言で表すなら、やはり汎用性の高さでしょう。ボタンダウンシャツやネクタイ、グレーフランネルのスラックス、ローファーなどと合わせれば、ビジネスシーンにも対応できるきちんとした着こなしに。そんな格好がちょっぴり堅ければ、ネクタイを外してパンツをチノにチェンジしてみましょう。そこにローテクスニーカーを合わせれば、軽快な大人カジュアルのできあがりです。

■スウェットパーカをインすれば、こなれた休日カジュアルに

もちろんカジュアルに振り切っても構いません。パーカやスウェットに、ジーンズや軍パンを合わせたラフなスタイルでもサマになるはず。ドレスアップしてもスーツほど堅苦しくなく、それでいてカジュアルに着崩してもだらしなく見えない。着こなしの幅も広く、季節やトレンドに関係なく着られる…。はっきり言ってこんなにオイシイ服、他にそうそうありません。つくづく思うのですが、紺ブレはまさに大人のユニフォームと言えるアイテムなんです。

【次ページ】今こそ欲しい正統派紺ブレ3選!

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