専用ウエアとトランスポーターで寒さ知らず!快適冬サイクリングのススメ

ロードバイクでツーリング、というと、家を起点に走り始めることをイメージしがちですが、寒い季節にそれをやると、目的地に到着するまでに寒さと疲労で消耗しきってしまいます。冬の間は走って気持ちの良い場所を探して、現地まではクルマで自転車を運んでしまうのが正解。このやり方であれば、オイシイところだけを自転車で楽しめます。

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まずひとつ目のポイント「走る場所」ですが、今回訪れたのは、千葉県の房総フラワーライン。東京からも日帰りで気軽に行けるところで、春から夏にかけては、季節の花が咲き誇るロードサイドの風景が人気のスポットです。もちろん、冬の時期に花はありませんが、直線基調で眺めが良く、キツいアップダウンもないルートを快走できますよ。

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海沿いで風はちょっと強めですが、風景が寒々しくないので気分良く走れるのがポイント。冬の間は交通量も少ないので安心感も高いです。

■寒さ対策は防風ウエアで

ふたつ目のポイントである「装備」ですが、冬用のサイクリングウエアは保温性が優れているだけでなく、風にも強いので、今回、実際に走ってみても風による寒さはほとんど感じずに済みました(止まっているとちょっと寒いですが)。

今回使用したのは、モンベルの秋冬向けサイクリングウエア。保温性が高いだけでなく、ストレッチ性にも優れており、ペダリングによる身体の動きを妨げません。

一番上に着た「サーマライドジャケット」は、中綿に“シンサレートストレッチ”を使用し、体の前側には防風シェル素材を採用。逆に、後ろ側には吸水拡散性の高い素材を用いることで、体から発する熱と汗を効果的に放出してくれます。

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インナーには「ウイックロンZEOサーマル サイクルジップシャツ」を着用。適度な保温性と、優れた吸水拡散性を備えた “ウイックロンZEOサーマル” が、サイクリング中にかいた汗を冷やすことなく快適な着心地が続きます。

さらに寒さがキツい時期であれば、同ブランドの「ジオライン」シリーズのインナーを着用するといいかもしれません。保温力が高いだけでなく、素早く汗を拡散してくれる特性なので、サイクリングだけでなく、冬山登山などウインターアクティビティに活躍してくれます。

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そして下半身は「ウインターサイクルタイツ」でカバー。これがメチャメチャ暖かい! 防風・透湿性に優れたフィルムで暖かなフリース地を挟み込んだ “クリマバリア” というソフトシェル素材を使用しており、動きやすくてペダリングを妨げないだけでなく、肌触りがいいので、走り終わった後も脱ぎたくなくなるほど。

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もうひとつ、寒い時期のサイクリングには重要なポイントがあります。それは、末端を冷やさないこと。グローブや耳をカバーする帽子などは思いつく人が多いと思いますが、意外と忘れがちなのがシューズカバー。冬向けのサイクリングシューズを用意している人は少ないと思いますので、これをひとつ持っていると、冬も使い慣れたシューズで走れます。今回はモンベルの「サイクル フットウォーマー ロング」を使用しました。

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■トランスポーターとなるクルマはセカンドシートがポイント

3つ目のポイントが「クルマ」です。今回は三菱自動車の「デリカ D:5」を使用。中でも、エアロパーツを装備して都会的な雰囲気の特別仕様車「ローデスト ロイヤルツーリング」を使いました。

最近のミニバンは、セカンドシートを折り畳めるモデルが少ないのですが、デリカ D:5はセカンドシートを畳んで前方にスライドできるので、余裕でロードバイクを縦に積むことができます。

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ロードバイクを車内で固定するために、ミノウラの「VERGO」というスタンドを使いました。これなら自転車が車内で動いて内装を傷つけるといった心配も皆無。家からはクルマで移動し、気持ちの良いルートだけをロードバイクで走る。そして、日が暮れて寒くなる頃には、再び暖かい車内に戻って自宅を目指す。なかなか贅沢な気分に浸れた1日でした。

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ちなみに、今回乗った自転車は、ドイツブランド・FELTの「FR6」というモデル。FELTが得意とする、フレームの箇所ごとに最適な剛性としたカーボンフレームに、リアブレーキをチェーンステイ下に配置した合理的な設計。レース用のフレームですが、200km以上を走り抜いた後にゴールスプリントを駆け抜けられるよう作られているだけに、長距離ツーリングでの快適性も優れています。

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ヘルメットは、BBBの「イカロス」というプロレースチームも使用する軽量モデルを使用。寒さ対策として、ヘルメットの下には耳まで覆うサイクリングキャップを着用しています。

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冬でも走って気持ち良い場所を見つけ、そこまではクルマでアクセス。季節に合わせたサイクリングウエアで走ることで、距離は大したことなくても「走った」満足感を得ることができました。ロードバイクにまたがると、ついついもっと走りたくなってしまいますが、日が落ちて寒くなる前にさっさと撤収するのも、この季節にサイクリングを楽しむポイントかもしれません。短距離でも満足感を得られる冬のサイクリングスタイル。筆者のような面倒くさがりの人にこそオススメです。

>> モンベル「自転車用品」

>> 三菱自動車「デリカD:5」

>> ミノウラ「VERGO-TF1」

>> FELT「FR6」

>> BBB「イカロス」

 


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(取材・文/増谷茂樹 写真/松川忍)

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