「撮影するとき逆光はNGってよく言われますよね。でも料理の写真は逆光で撮影することが多いんです!」(園田さん)
逆光はタブーだと思っていました。でも料理を撮影するときは、あえて逆光で撮影したほうが陰影が付きシズル感も出て美味しそうに写るのだそう。
というわけで、半信半疑で撮影してみたものがこちら。
逆光で撮影することで、光を背負って撮影する順光よりも全体的に若干暗くなるものの、陰影がついて味がある写真に早変わり! 疑っちゃってすみません…。
【コツ②】「サイド光」でフレッシュ感倍増!
お次は逆光ではなく、窓が横にくるような位置=「サイド光」で撮影。これまた、ひと味違った雰囲気の写真に。
逆光のときよりもカップの下が明るく写って、みずみずしい感じが出ています。撮影する位置を変えるだけでこんなに美味しそうに撮れるなんて…。 もっと早く知りたかった!
ちなみに外食時、お店でのベストポジションは「窓際」。また「窓に向き合うように座ると、逆光やサイド光など、料理に合わせてアングルを変えやすい」とのこと。
美味しそうな写真を撮るためには、まずはベストな席の確保から、ということですね。うーん、深いっ!
同じ被写体でも、ここまでで既に最初の写真とはもはや別モノ。今までiPhoneで撮った料理写真、全部撮りなおしたい気分です。
【コツ③】「ノート」を使う!
ここでひとつ疑問が。たとえば窓がない場所や照明が暗めの場所で料理を撮影する場合はどうすればいいんでしょうか。
「カメラマンは撮影時、”レフ板” と呼ばれる光を反射させるツールを使うことが多いんです。今回のように高さがある料理を撮影するときは、たとえば ”ノート” でもレフ板に近い効果が得られますよ」(園田さん)
使い方は簡単。ノートを開いて、内側を被写体に向けるようにして立てるだけ。ただしノートを開く角度やノートの位置によって被写体への光の当たり方が変わるため、被写体がいちばんきれいに写るように立てることがポイント。そして、使うノートはできるだけ大きめ。また表紙が固い素材のほうが自立しやすく撮影に適しているそうです。
そして、ノートを使って撮影したものがこちら!
陰影がつきつつも、ノートに反射した光が当たったところが明るくなっています。身近なもので代用できるなんて! これからはランチに行く時もこっそりノートを持ち歩くようにします。
左が最初の写真、右が教わったコツを使って撮った写真です。最近よく見かける<真上からお皿が丸く写るように撮ってみた>という、はやりに流されただけの適当に撮った写真がいかにイマイチかがよく分かります。
それが、ちょっとしたコツを使うことで、大きく変わるんですね。ただのランチの記録写真かもしれないですが、“ライティング=光” を意識するだけでワンランク上の料理写真になるんです。ぜひ明日から試してみてください!
次回は【定食編】です!
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(取材・文/南場みなみ 写真/園田昭彦[撮影風景]・南場みなみ[スマホ撮影])
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