初心者はまずは何を目指して走ればいいのでしょうか。長く続けるために、おすすめの目標の立て方とは？
【健康管理や体重は「見える化」する】
「大人が走り始める場合は、多分、健康やダイエットがきっかけとなる場合が多いと思います。僕自身は『ランニングは痩せる』と実感しています。体重などをしっかり計って記録をしておくと、結果が見えるのでモチベーションの維持につながりますよ」
【ゼェハァは不要！まずは「◯◯分動く」を目標に】
「はじめから『〇〇キロ走ろう！』と気負ってしまうと、苦しさから続かなくなりがち。ダイエットの文脈ではよく『鼻の頭に汗をかく程度』に走るのが最適なんて言われますが、僕も初心者の方は『ぜえぜえ』言ったり、脇腹が痛くなるほどにペースを上げる必要はないと感じます。
走ったり歩いたりを繰り返すのでもOKなので、とにかく『今日は20分間は動こう』というように、時間で気軽な目標を立ててみてはいかがでしょうか。だんだんと長い距離や長い時間を走れるようになってきますよ」
【大会に出てみるのもいい！】
「『いきなり大会に参加しちゃう！』というのも実はオススメです。もちろんフルマラソンではなく5kmや10kmの短い距離のものなど、昨今は初心者や親子でも気兼ねなく出場できる大会がたくさんあります。仲間と一緒に『ちょっと駅伝出てみない？』なんて、勢いでエントリーしちゃうのも楽しいですね。
多くの大会が、応募開始から大会当日までに数カ月ありますから、エントリーしたらその期間を練習にあてましょう。明確な目標ができるので続けやすくなるのではないでしょうか」
■体を大切にするために
ランニングを長く続けていくためには、体のケアにも気を配りたいもの。普段、吉田さん自身が気をつけていることは？
「僕が気をつけているのは、走る前と走る後の運動。いきなり走り始めるのではなく、まずは歩いたり、超スローペースで走ったり。ゆったり大きく腕を振ったりもいいですね。とにかく低い強度の運動で、体をゆっくりほぐしてから走り始めます。
走り終わった後もいきなり止まるのではなく、しばらく歩きます。その後はじっくりとストレッチをして、ランニング中に同じ動きを繰り返した筋肉を伸ばしてやるのを習慣にしています」
■さらにランニングを楽しくするために
もっとランニングを『楽しく』してくれるオススメのアイテムとは？
【ランニングタイツは欲しい「機能」に合わせて】
「ランニングタイツはオススメです。はじめたばかりの頃に膝が痛くなってしまう人は多いので、不安のある人は膝関節をサポートしてくれるタイツを使ったり。他にも疲労を軽減してくれるもの、回復力をサポートしてくれるもの、など様々な商品があります。自分の欲しい機能に合わせて選びましょう」
【アプリを使って】
「昨今はランニング用のスマホアプリがたくさんリリースされています。多くのものは、走った距離や道の高低差を計測・記録してくれたり、その結果をグラフなどで視覚化してくれます。それを仲間と共有したり、SNSに投稿するのもモチベーションアップになりますね」
【ウエストポーチやアームバンドなど】
「ウエストポーチや、スマホを固定できるアームバンド、ポケットつきのランニングパンツなどの装備を整えていくのもおすすめです。スマホや現金を快適に持ち歩けるので、お散歩気分のランニングなども楽しくなりますよ」
■ランニングの魅力は「自分だけの時間」と「自分史上最高体験」
最後に、吉田さんが7年間ランニングを楽しむ中で感じている魅力について聞きました。
「僕にとって、走っている間は『貴重な自分だけの時間』です。好きな音楽にゆっくり耳を傾けたり、自由に思いをめぐらせたり。そういう時間って、大人になって家族と暮らしていたりすると本当に大切です。
それに家にいてもオフィスにいても、意外にただただ『考え事』ができる時間ってないんですよね。職業柄、記事のタイトルやキャッチを考えたりすることも多いんですが、デスクに向かっているときとはまた違う発想が浮かんでくることもあります。
そして季節のうつろいや、街の様子に敏感になった気もします。仕事の面でも、感受性の面でもいい刺激を受けているのかもしれませんね」
「もう1つ、ランニングの喜びは、結果が出ることにあると感じます。
大人になってから『自己最高記録』を更新できるような体験って、あまりないと思うんです。ランニングは、正しく練習すればきちんと結果がついてきます。
僕も最初は減量のためにはじめて、500mくらいしか走れなかった。フルマラソンなんて考えもしなかったし。でも続けていたら、走れるようになった。『自分はまだ伸びる』と感じることって、楽しいですよ！」
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（取材・文／くぼきひろこ）
くぼきひろこ／ライター
美食・カルチャー・ライフスタイル・クルマ・ゴルフ・巷の美女etc……対象は様々に、雑誌・ウェブサイト等の各種媒体にて活動中のフリーライター。「人の仕事のすべて。そして、その仕事から生み出されるすべてのモノゴトが面白い！」と津々浦々の興味津々で取材・執筆を行う。
