ドロップorフラット?スポーツ自転車を始める前に知っておきたい超基本

■フラットバー

まっすぐなハンドルを装着したフラットハンドルのバイクを挙げていきましょう。一番親しみやすいものとしてはクロスバイクが挙げられるでしょう。MTB(マウンテンバイク)もかなり一般的かもしれません。

▼クロスバイク

クロスバイクは、ロードバイクの軽快さとMTBの扱いやすさや丈夫さを「クロス(交配)」した自転車。両者のいいとこ取りをした自転車と言ってもいいかもしれません。乗車ポジションはロードバイクよりもアップライトで乗りやすく、MTBより軽快に走れるのでスポーツバイク初心者には最適なモデルです。

ロードバイクに匹敵する軽さと高性能パーツを使用しているもの、キャリアやフェンダーがつけられて街乗りしやすくなったものなど、ひと口にクロスバイクといっても、その用途の幅が広いのも特徴になります。

▲男性・女性に関係なく使いやすいコストパフォーマンスに優れたモデル。通勤から週末のライドまで広くカバーする

 

▲走りの性能、パーツ関係などは、ほぼロードバイク。ハンドルだけフラットバーというタイプのクロスバイク。スピードバイクという呼び方のバイクもある

 

▼MTB(マウンテンバイク)

MTBは山やオフロードを走行するために作られた自転車です。サスペンションが付いた頑丈なフレームに太いブロックタイヤを履かせ、ガシガシ山道を走る、そんなイメージですね。近頃はほとんどのモデルでディスクブレーキが採用され、コントロール性能も格段にアップしています。また最初は1種類しかなかったMTBですが、山での遊び方の多様化によって、いくつか種類が誕生しました。

<ハードテール>

もっとも一般的なのは、ハードテールといわれるタイプ。フロントだけにサスペンションが付いています。リアにサスペンションがついていない分、比較的平らなところでは軽量でスピードに優れたところがありますが、木の根や段差が続くようなところでは、リアタイヤが路面から離れてコントロールを失うこともあります。価格的にもこなれたものが多く、初心者でも購入しやすい反面、路面によってはテクニックが求められるバイクといえるでしょう。

▲ハードテールは車重が軽く、そこからもたらされるスピードが特徴のMTB。初心者にはちょっと難しいサスペンションの調整もフロントだけなので、初めてのMTBに適してる。ちなみに前後サスペンションがついていない「リジット」というタイプもある

 

<フルサス>

前後にサスペンションがついたフルサスタイプは、デコボコの段差が続く路面でも、しっかりと路面をとらえてくれるのでバイクコントロールがしやすい特徴があります。ただパーツが増えるので価格が高くなるほか、調整が必要なサスペンションがふたつになることで手間も増えることになります。

▲サスペンション調整の手間さえ問題なければ、フルサスタイプは、トレイルでは最高のMTBと言える。最近ではフルサスタイプでも軽量なモデルも多い

 

<ダウンヒルバイク>

下りだけのコースをひたすら走るダウンヒル競技に使用されるのがダウンヒルバイクです。下ることを専門にしているため、とにかく頑丈なフレームとパーツ構成が特徴です。ただし頑丈さと引き換えに車重はかなり重いので、普通に山を走りたい人には適していません。

▲途中にジャンプセクションもあるような、下りコースを走るためのバイク。サスペンションのトラベル量(サスが沈む長さ)も多く、激しいダウンヒルライドに対応する

 

このほか、MTBを語るうえで外せないのがホイールのサイズです。MTBの誕生以来、26インチの時代が長く続いていましたが、2000年代に入ってから29インチのホイール(29er:トゥーナイナーとも言います)が登場。径の大きい29インチホイールは慣性が働きやすくなることでスピードが出しやすく、しかも木の根など段差も楽に乗り越えられることから、特にクロスカントリーレースで主流になりました。

しかししばらくすると、「29erの走破性は素晴らしいけれども車輪の径が大きすぎて機敏さやコントロール性能がいまいち」というライダーの意見がちらほらみられるようになりました。

そこでここ数年でグッと勢力を伸ばしてきたのが、26インチよりも一回り大きく、29erよりも小さい「27.5インチ」というホイールサイズ(650Bとも呼ばれます)。29erが苦手とする機敏さを持ちつつ、26インチより走破性があるということで多くのMTBメーカーがこのサイズに対応したバイクをリリースしています。

現状としては、簡単に言うとスピードの29er、コントロール性能の650Bという形ですみわけしている状況です。街乗りや比較的固くしまった路面を走るというのであれば29er、小回りを利かせなければいけないトレイルを走りたい、という人には27.5インチがおすすめといえるでしょう。

 

ドロップハンドルにするのか、フラットバーにするのか。どんな道を走りたくて、どんな楽しみ方をしたいのかを考えて、自分にピッタリ自転車を探してみてください。

 


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(取材・文/今 雄飛)

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