「伝統工芸×プラレール」は、実在する車両ではなく、日本の誇る伝統工芸である「江戸切子」「箱根寄木細工」「京都竹工芸」「漆塗り」の伝統工芸職人が、夏の風物詩、花火をコンセプトに製作したいわばアート作品です。もちろん飾るだけのオブジェではなく、通常のプラレールと同様にあの青いレールの上を走ります。
日本人の生活様式と深く関わりながら継承されてきた伝統工芸と、58年間に渡り変わらず愛されてきたプラレールを融合させることにより、“日本のものづくりの魅力を再発見してもらえるものを形にしたい”という思いが重なり誕生した「伝統工芸×プラレール」。3両編成という規格の中で、それぞれの伝統工芸の持つ技術、匠の技、季節、素材、色、模様、形状を集約して作られた作品の特徴は以下のとおりです。
■「伝統工芸×プラレール」江戸切子
2014年に日本の伝統工芸士(江戸切子)に認定された高野秀徳氏が手がけています。
花火というテーマから夜空とブルートレインを連想したという車両には、側面に列車が駆け抜ける山々と夜空に輝く星、天面には天の川をイメージして、江戸切子の代表的な紋様である麻の葉、六角籠目、八角籠目を組み合わせています。
■「伝統工芸×プラレール」箱根寄木細
全国木のクラフトコンペで金賞を受賞している石川裕貴氏が手がけています。花火の持つ鮮やかな色彩のイメージを、様々な寄せ木の色でカラフルに表現しています。模様も花火の花開く様子を見事に表現しています。細かく複雑な色合いと模様は、数々の花火が一度に上がるスターマインのようですね。
■「伝統工芸×プラレール」京都竹細工
数々の寺院の華籠や、京都の恵美須神社の運び籠製作だけでなく、Japan Expo Paris WABI SABI パビリオン招待の実績もある小倉智恵美氏が手がけています。カラフルな打ち上げ花火をイメージしたという本作品は、3両の色を分け、それぞれ雪、月、花に見立てた3種の編みを駆使して交色構成しています。菊模様を有するというその編み方は、竹でできているとは思えない複雑さです。車両の前後はござ目編みで変化をつけています。
漆塗り車両の詳細はまだ発表されていませんが、詳細が決まり次第、特設サイトで公開される予定です。
4種の「伝統工芸×プラレール」は、6月1日〜4日に開催される東京おもちゃショー2017のタカラトミーブース内で展示されます。(一般公開は6月3日〜4日)残念ながら販売予定はありません。確かにこれだけ複雑で繊細な作品ともなると、実際に走らせたときにもし壊れたら…と思っちゃいますよね。しかし、この美しさは一見の価値ありです!
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(文/&GP編集部)
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