そんなニュー200シリーズのお披露目は、鎌倉は由比ヶ浜にある「ランドクルーザービーチハウス in JAPAN」で行われました。8月30日までの期間限定でオープンしている同スポットには、7月17日のオープン以来、すでに7000人を超える来場者が! 今夏、由比ヶ浜の注目スポットとなっています。
いつもはクリーンディーゼルエンジンを搭載する「ラングクルーザー プラド」が展示されているランドクルーザービーチハウス in JAPANですが、この日は、黒い布を被せられたクルマが特別に置かれていました。ニュー200シリーズのローンチイベントが始まると、ランドクルーザーの開発を手掛ける小鑓貞嘉(こやり・さだよし)氏が登場。自らの手で、新型200シリーズを披露しました。
学生の頃からラリーに親しんできたという小鑓氏。報道陣に対して強調したのは、何はともあれ、ランクルは機能優先の開発を続けている、ということ。「例えばオフロード走行時、破損してしまうとエンジン故障に直結するラジエターは、できるだけ高い位置に置きたい。また、前方を照らすヘッドランプも、やはり高い位置に配置したい。…そうすると、自然とこのランクルの顔つきになるんです」(小鑓氏)。
なるほど! 新型200シリーズ、確かにフロントマスクのデザインが新しくなりましたが、ひと目で「ランクルだ!」と分かります。小鑓さんは生真面目かつ真正直なエンジニアの方らしく、「デザインにこだわりはない」といい切ります。「お客さまがなんのためにランクルを買ってくれているのか、を考えたら、やはり機能第一に徹しないと」(小鑓氏)。うーん、男らしい!
ちなみに、ランドクルーザービーチハウス in JAPANに掲げられたファンフラッグに小鑓氏が書き込んだメッセージは…。
ランクルの使命
お客様の命、荷物、夢を運ぶ
行きたいときに行きたいところに行け
必ず帰ってこれるクルマにしたい!
というもの。うんうん。そういうクルマって、やっぱり大事ですよね。
さて、新しい200シリーズ、もうひとつの注目ポイントは安全装備の充実。ブレーキのロックを防ぐABSに始まり、乱れた挙動を正す“VSC”、衝突時に乗員を守るエアバッグに続き、最近では必須の装備となりつつある衝突回避能力が、新しいランクルには付与されました。
“トヨタセーフティーセンスP”と名づけられた先進安全機能が、全グレードに標準で装備されます。これは、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせたシステムで、歩行者との衝突回避を支援したり、車線からの逸脱を警告します。もちろん、先行車との車間を保ちながら走るクルーズコントロールにも活かされます。
そのほか、新しい運転支援機能として興味深いのが、“アンダーフロアビュー”と“フロントビュー回転表示”。前者は、あらかじめ撮影しておいた約3m先の路面画像と、現在の車両・タイヤ位置を重ねることで、車両下の状況を確認できる機能。後者は、車内のディスプレイ上に地平線を表示することで、自車の傾きを見る仕組み。いかにもオフロードで活躍するランクルらしい機能ですね。
ちなみに、4.8リッターV8エンジン(318馬力/46.9kg-m)と6段ATの組み合わせに、変更はありません。新しいランクル200シリーズも、クルマ好きの5大陸を旅する夢を応援してくれる、頼もしい相棒となりそうです。
(文&写真/ダン・アオキ)
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