そんなGoogleが、CES 2018を機に発表したのが「スマートディスプレイ」です。端的に言えば、ディスプレイを搭載するスマートスピーカーで、昨年6月にAmazonが発売した「Amazon Echo Show」(日本未発売)に対抗するモデルと言っていいでしょう。
スマートディスプレイは、Googleが自ら純正デバイスを発売するわけでなく、提携するメーカーから発売されます。
◼︎インテリア性にも優れた「Lenovo Smart Display」
レノボがCES 2018の開幕に合わせて発表したのは「Lenovo Smart Display」。8型と10型の2サイズを用意し、どちらも縦置き・横置きのどちらでも利用できるようになっています。
ディスプレイはタッチパネルなので、スマホやタブレットと同じようにタッチで操作できますが、基本的にはハンズフリーで音声操作できる仕様。「OK Google」「Hey Google」と話しかけて、さまざまなことを調べられるのは、Google Homeなどのスマートスピーカーと同じですが、ディスプレイで「YouTube」や「Googleマップ」「Googleフォト」などを見られることがアドバンテージ。
例えば、料理のレシピを調べた場合、音声だけでなく、画面に表示されるテキストでも作り方を確認でき、さらに作り方を紹介する「YouTube」も再生できるという趣向。音楽の再生時には、ディスプレイに再生中の曲名・アーティスト名などが表示されているので、「OK Google この曲名は?」と聞いたりする必要がなくなります。
さらに、スマートスピーカーにはなかった機能として、ビデオ通話が追加されています。Googleのビデオ通話アプリ「Google Duo」を介して行うものですが、離れて住む家族には役立ちそうです。
Lenovo Smart Displayは、北米では2018年夏までに発売予定で、8型モデルが199.99ドル、10型モデルが249.99ドルと案内されていました。レノボの担当者に確認したところ、日本での発売は未定ですが、期待してよさそうな感触でした。
◼︎LGエレクトロニクス、JBLもスマートディススプレイを発表!
Googleアシスタント内蔵のスマートスピーカーは、LGエレクトロニクス、JBLなどからも発売されます。
LGエレクトロニクスが発表した「LG ThinQ View WK9」は、8型のHDディスプレイを搭載するモデル。LG独自のAIプラットフォーム「ThinQ」に対応させつつ、Googleアシスタントも搭載。話しかけて、LGのスマート家電も操作できるとのこと。左右にスピーカーを搭載しているので、音質の面でも期待できそうです。
JBLが発表した「JBL Link View」は楕円形のボディの中央に8型のタッチスクリーンを搭載。その左右に10Wのスピーカーを配し、背面にはパッシブラジエーターを備えているとのこと。音響メーカー製のスマートディスプレイとして、高音質を訴求する仕様になっています。
◼︎ディスプレイ&スピーカーが2018年のトレンド
なお、CES 2018の会場では、GoogleアシスタントやAmazon Alexaには対応していないものの、「スマートディスプレイ」と呼んでよさそうな新しいデバイスも見かけました。
昨年の秋以降、声で操作するスマートスピーカーは、日本でもじわじわと人気を集めていますが、今年は、スマートディスプレイが注目を集めるかもしれませんね。
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(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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