■潔く大胆にiPhone Xに寄せてきたZenFone 5
発表会で、取材陣に大きなインパクトを与えたのは「ZenFone 5」。ディスプレイの上部にノッチ(切り欠き)があり、そこにフロントカメラやセンサーを搭載する仕様。しかも、画面占有率が90%という狭額縁設計。つまり、ぱっと見の印象はiPhone Xにそっくりなんですよ。
プレゼンテーションでは “Fruit Phone X” という端末との比較が紹介され、ZenFone 5のほうがノッチが狭く、画面占有率が高いことをアピール。背面にはダブルレンズカメラを搭載し、やはりiPhone Xと同じように、左上に2つのレンズを縦に並べて配置。さらに、ユーザーの顔の表示に合わせて動く絵文字「ZeniMoji」も搭載。これは、明らかにiPhone Xの「アニ文字」を意識したもので、会場から笑いも起きました。ここまでやるか、っていうのが率直な感想です。
ですが、ZenFone 5ならではの独自性というか、むしろiPhoneに勝る部分もあります。
まず、ZenFone 5は背面に指紋センサーを搭載し、顔認証と指紋認証のどちらも使えます。次に、AI性能を備えたチップセット(ZenFone 5はSnapdragon 636、ZenFone 5ZはSnapdragon 845)を搭載し、さまざま利用シーンで役立つAI機能を備えていること。たとえば、カメラの撮影時には自動で撮影的なシーン設定が行われます。さらに、ZenFone 5は最大6GB、ZenFone 5Zは最大8GBのメモリ(RAM)を搭載しているので、パワフルな動作性も期待できます。
■自撮り性能を極めたZenFone 5 Lite
ZenFone 5 Liteは、ノッチのないベーシックな縦長画面ですが、画面サイズは6インチで、解像度はZenFone 5と同等のFHD+。画面占有率は80%というスペック。現在流行中のど真ん中のデザインといってもいいでしょう。
最大の特徴は背面、前面どちらもダブルレンズカメラで、合計4つのレンズを搭載していること。背面カメラは1600万画素の標準カメラと120度の広角カメラの組み合わせ。前面カメラにはソニー製の2000万画素のイメージセンサーを起用し、やはりサブカメラとして120度の広角カメラも搭載。セルフィーや家族や友達との撮影だけでなく、幅広い撮影シーンに対応する仕様です。
Snapdragon 630+4GBメモリ、Snapdragon 430+3GBメモリの2モデルが用意されます。
■最上位のZenFone 5Zが、なんと479ユーロ〜
ZenFone 5 Liteは3月から、ZenFone 5は4月から、そしてZenFone 5Zは6月から発売される予定です。同等スペックの他メーカーの製品に対抗するためか、最も発売が遅いZenFone 5Zのみ価格が発表されました。なんと479ユーロ(約6万2450円/3月1日現在)です。つまり、ZenFone 5 LiteやZenFone 5は、さらに安く価格で販売されるということです。
大きく進化して帰ってきたZenFone 5、日本でも注目を集めそうですね。
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(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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