冬春モデルの目玉といえるのがソニーモバイルコミュニケーションズ製の「Xperia Z5 Premium」。世界初の4Kディスプレイを搭載するスマホです。4Kビデオを撮影できるスマホは増えつつありますが、撮ったビデオを再生するには4Kディスプレイが必要でした。しかし、このXperia Z5 Premiumでは、スマホの画面で、その高精細な映像を楽しめるわけです。
Xperia Z5 Premiumの画面サイズは約5.5インチ。4K(2160×3840ドット)はオーバースペックと思いきや、実際に見比べると、フルHDとの画質の差は明らか。とくに細かい部分の表現力が向上していることを実感できました。
なお、4K表示が有効になるのは写真や映像を見る場合のみで、「アルバム」「ビデオ」のほか「YouTube」アプリも対応しているとのこと。また、これらの対応アプリでは、フルHDの画像を自動的に4K相当にアップコンバートする機能も備えているので、これまでに撮った写真もより高画質で楽しめます。
約2300万画素のカメラを搭載し、0.03秒の高速オートフォーカスに対応するなど、カメラの性能はスマホ史上最強と言ってもいいでしょう。指紋センサーも追加され、側面の電源ボタンに搭載することで、従来から評判の高いデザイン性も維持しています。
背面がピッカピカのガラスパネルになっていることも特徴で、Chromeモデルはミラー仕上げという斬新さ。指紋がベタベタと付いちゃいますが、さっと拭くだけでキレイになり、逆に、高級感を際立てているようにも感じました。
Xperiaは、約5.2インチのフルHDディスプレイを搭載する「Xeria Z5」と、約4.6インチのHDディスプレイを搭載する「Xperia Z5 Compact」も発売されます。ディスプレイとボディの質感などが異なることを除けば、基本的な仕様は共通しています。Xperiaファンは、どれを選ぶべきか迷うことになりそうですね。
●Google派なら、Android 6.0搭載のNexus 5X
4KディスプレイのXperia Z5 Premiumに負けず劣らず、報道陣の注目を集めていたのが「Nexus 5X」。グーグルが昨日発表したばかりの端末で、Androidの最新OS「Android 6.0 Marshmallow」を搭載していることがセールスポイント。
日本ではグーグルとワイモバイルが販売した前モデル・Nexus 5と同じくLGエレクトロニクス製で、約5.2インチのフルHDディスプレイを搭載。背面には、Nexusシリーズでは初の指紋センサーが搭載されています。
Nexusは、Androidのフラッグシップモデルとして、キャリアやメーカー独自のアプリが入っておらず、Googleサービスをメインで使いたい人には最適なスマホと言っていいでしょう。Android 6.0は、基本的な操作性は従来のAndroidを継承しており、迷わず操作できる印象でした。サクサクというか、スルスルというか、操作感も心地よかったです。
Nexus 5Xは、GoogleストアでSIMフリーモデルの予約受付が始まっており、16GBモデルは5万9300円、32GBは6万3400円。また、ワイモバイルも取り扱うことを発表しています。
ドコモ版にはSIMロックがかけられており(といっても、購入後6か月以降にロック解除が可能)、32GBモデルのみが販売されます。ドコモ版には月々サポートが適用されるので、実質価格はSIMフリーモデルよりもかなり安くなると予測されます。また、下り最大262.5MbpsのPREMIUM 4Gに対応することも利点といえそうです。
●速い! AQUOS ZETAは下り最大300Mbpsに対応
シャープ製の「AQUOS」は、下り最大300MbpsのPREMIUM 4Gに対応する「AQUOS ZETA」と、コンパクトながら高性能の「AQUOS Compact」が発売されます。
AQUOS ZETAは、約5.3インチのフルHDディスプレイを備え、約1310万画素の背面カメラと約800万画素の前面カメラを搭載するというハイエンドモデル。指紋センサーや、スマホを持つだけで画面オンになる「グリップマジック」、スマホとコミュニケーションができる「エモパー」などの独自機能も搭載。
ディスプレイの表示速度が向上し、LTEとWi-Fiを組み合わせて高速でダウンロードできるなど、細かい使い勝手にも磨きがかかっていました。背面パネルの質感も高く、安心して使える日本の高性能スマホ、という印象を受けました。
AQUOS Compactは、約4.7インチのフルHDディスプレイを搭載。背面と側面のカラーリングが異なるデザインで、さらに、背面パネルは付属の「ニュアンスシート」を貼ることでカスタマイズできる仕様。
サイズ感としてはXperia Z5 Compactと同等で、片手で操作したい人には有力な選択肢となりそうです。なお、このAQUOS Compactをベースにした「Disney Mobile on docomo DM-01H」も発売されます。
●虹彩認証は一瞬でロック解除!arrows NXは、耐衝撃にも対応
富士通製の「arrows」は、従来の「Arrows」からロゴが変更されました。虹彩認証に対応したハイエンドモデル「arrows NX」と、5インチのベーシックモデル「arrows Fit」という2台を発売。どちらも、米国国防総省の物資調達規格「MIL」に準拠した耐衝撃性を備えています。
arrows NXは約5.4インチのWQHD(1440×2560ドット)ディスプレイを搭載。カメラは約2150万画素で、3390mAhの大容量バッテリーを備えています。虹彩認証は、ほんの一瞬でロックを解除できるので、パスワード入力に煩わしさを感じている人は、それだけを目当てに勝手も満足できるかもしれません。
背面パネルには「ナノテクファイバー」という素材を用い、テクスチャーが表現されています。強度と美しさを両立させたわけですが、デザイン的には好みが分かれるかもしれません。
arrows Fitは、約5.0インチのHDディスプレイを搭載するミドルクラスモデル。実質価格は新規は3万円台、機種変更は1万円台になる予定だそうです。今回発表されたモデルの中では最安になるでしょうが、安っぽさは感じられませんでした。
むしろ、質感はいい感じ。サイズ感もちょうどよく、基本的な機能やスペックも見劣りしないので、ヘヴィユーザーでなければ選択肢として加えるべきでしょう。ただし、PREMIUM 4Gには対応せず、下り最大速度は150Mbpsとなります。
●Galaxy Active neoは超タフだが、スペックは控えめ
サムソン電子製は「Galaxy Active neo」が発表されました。MIL規格の21項目を満たし、サムスン独自のコンクリートに落下させたり、海水に沈めたりするテストもクリアしたという頑強モデル。
水回りはもちろん、アウトドアでも安心して使えそうです。画面サイズは約4.5インチで、片手で操作できるコンパクトサイズであることも魅力。Camo Whiteは、女性にも人気を集めるのではないかと思います。ただし、ディスプレイ解像度が480×800ドットで、メインカメラが800万画素と、スペックはかなり控えめ。また、PREMIUM 4Gには対応していないので、下り最大速度は150Mbpsです。
ドコモは毎年、この時期にGalaxy Noteを発売していました。今年もGalaxy Note 5が発売されることを期待していた人もいると思いますが、残念ながら、今回のラインナップには含まれていませんでした。なぜでしょうね? 海外での評価は高いようですが、日本では、あまりファブレット市場が盛り上がらないですよね。SIMフリーでの発売に期待したいところです。
最後に各機種の発売予定記事を載せておきます。今回はボディの質感やカラーリングにこだわった機種が多いので、店頭で実機を見て選ぶことをおすすめします。
Xperia Z5 Premium SO-03H/11月下旬
Xperia Z5 SO-01H/10月下旬
Xperia Z5 Compact SO-02H/11月中旬
Nexus 5X/10月下旬
AQUOS ZETA SH-01H/11月上旬
AQUOS Compact SH-02H/12月上旬
Disney Mobile on docomo DM-01H/2016年1月下旬
arrows Fit F-01H/10月7日
arrows NX F-02H/11月下旬
Galaxy Active neo SC-01H/11月上旬
(文/村元正剛)
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