「5G」は、世界の通信事業者が準備を進めている次世代の高速通信規格。ドコモでは東京オリンピックが開催される2020年に商用サービスが開始される見通しです。ドコモは、これまでにもさまざまなイベントで5Gの展示を行なっていますが、ビジネスパートナーやメディア向けの技術展示が中心でした。一般のユーザーが5Gサービスを実体験できる常設展示は初めての試みです。
ドコモの未来体験空間「PLAY 5G 明日をあそべ」は、東京ソラマチの5F・ジャパンエクスペリエンスゾーンにあります。営業時間は10時〜21時(最終受付は20時30分)で、入場無料。展示内容は、数か月おきに入れ替えられる予定ですが、オープン時点の展示をいち早く見てきましたので紹介しましょう。
▼ジオスタ
5GとAR(拡張現実)技術により、新しいスポーツ観戦ができる展示。テーブル型のモニターにAR対応のスマホをかざすと、立体的なサーキットコースが表示され、車や選手の詳細な情報も見られるという仕組みです。
▼Free View Point Live
緑で覆われた空間に立ち、ディスプレイに表示されたガイドに従って踊ると、その姿を多数のカメラが捉えて、ヴァーチャルな空間で踊る3Dキャラクターとしてリアルタイムで合成。その映像を5Gで伝送できるという展示。家族や友達と訪れた場合、ひとりがモデルとなって踊って、もうひとりがVRゴーグルを着けて見るという体験ができます。もちろん、踊った人もあとでリプレイ映像を見られます。
▼建設機械の遠隔操作
5Gは工業用ロボットの操作など、遠隔制御システムにも用いられます。ここでは、大型モニターを備えたコックピットに座り、無人のショベルカーを遠隔で操作するシミュレーションを楽しめます。
さらに「8KパノラマVR」という体験コーナーも。ドコモが開発した高精細なヘッドマウントディスプレイで、360度の8Kパノラマ映像を楽しめます。離れた場所にいても高品質なライブ映像を5Gで伝送できることを疑似体験できる展示です。
オープニングセレモニーにて、この「PLAY5G 明日をあそべ」の見どころを紹介したNTTドコモ 5G推進室長の中村武宏氏は「家族で遊びに来て、5Gの世界を体験していただきたい」と話し、ゴールデンウィークや夏休みには子供向けのワークショップを開催する計画もあるそうです。理系に興味がある子供には、夏休みの自由研究のテーマが見つかる場所になるかもしれません。
子供だけでなく、大人の好奇心を満たしてくれそうな展示もありました。入り口となるホールには、ドコモの歴代の主要モデルが展示され、会場には、一般ユーザーがほとんど目にする機会がない5G用のアンテナも展示されています。
興味のある人は、スカイツリーに行った際に、ふらっと立ち寄ってみてくださいね。
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(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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