■日本にも3列シート仕様の投入を期待!
初代のCR-Vが登場したのは、1995年のこと。当時の「シビック」と共通のプラットフォームを用いたコンパクトな車体が人気を集め、日本のSUV市場を盛り上げるのに大きく貢献しました。
2001年には2世代目へと進化し、人気をキープしていたものの、2006年に登場した3世代目からグローバルモデルとの位置づけが強まり、車体が大型化。プレミアム感は増したものの、日本の道路事情などから敬遠されるようになったのか、人気は下降気味となり、2011年登場の4世代目モデルは、2016年を最後に日本での販売が終了していました。ただし、世界に目を向けると、北米市場を中心に依然として高い人気を獲得。米国では累計400万台もの販売を達成しています。
そんなCR-Vの“日本復活”がアナウンスされたのは、2017年の東京モーターショー。ホンダの八郷隆弘社長が、新型となる5世代目CR-Vの日本投入を打ち出します。すでに中国などで発表されていたハイブリッドモデルを導入するとも発表されており、以来、期待に胸を躍らせているホンダファンも多いのではないでしょうか?
日本市場では「N-BOX」などの軽自動車やミニバンが販売の中心となっているホンダですが、新型CR-Vは高い走行性能と先進のメカニズム併せ持つ“ホンダらしさ”を強く感じさせるモデルとなっています。
3月に開催されたジュネーブ国際モーターショー2018では、ヨーロッパ仕様の量産モデルが初お披露目されました。ボディサイズは先代モデルと同等で、ヴェゼルに比べるとひと回り大きく、マツダ「CX-5」などと同じミドルサイズSUVにカテゴライズされることになります。ホンダが“エレガントかつスポーティ”と評するエクステリアデザインは、確かに迫力ある面構えと高級感を両立したもの。ライバル車と比べても、押し出しの強さやプレミアム感という点では、ヒケを取らないクオリティに仕上がっています。
パワートレインは、1.5リッターのVTECターボエンジンと、2リッターのi-VTECエンジンに“SPORT HYBRID(スポーツ ハイブリッド)i-MMD”を組み合わせたハイブリッド仕様の2種類を用意。同社が欧州で販売するSUVにハイブリッドを搭載するのは、これが初めてのことです。
駆動方式はFFと4WDで、i-MMDと4WDが組み合わせられるのは、これが初めて。エンジンは主に発電用として働き、その電力でモーターを駆動。高速域でのみ、エンジンを動力として用いるというi-MMDのシステムは、ライバルの一角である三菱自動車の「アウトランダーPHEV」とよく似ています。低速域からレスポンスが良く、駆動力の制御もしやすい特性を持つモーターと4WDのコンビは、雪道や未舗装路でその実力を発揮してくれそうです。
ヨーロッパ仕様では、ガソリン車には新たに3列シート仕様を設定するなど、ユーティリティ面のトピックも多い新型CR-V。この辺りの配慮は、日本仕様にも受け継がれることを期待したところです。
北米や中国ですでに発売されている5世代目CR-Vは、サイズだけではない成長を遂げて、日本に戻ってきてくれそうです。ヨーロッパでは2018年秋よりデリバリーが始まるとのことですが、日本での発売はいつ頃のタイミングになるのか? 発表が待ち遠しいところです。
(文/増谷茂樹 写真/本田技研工業)
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