■iOS 12(後半):人に寄り添う、でも近すぎない
iOS 12でもうひとつだけ注目しておきたい新機能がある。それは「ScreenTime」だ。毎週iPhoneやiPadをどのくらい使ったのか、サマリーを表示してくれる。
個別のアプリに対して、利用制限時間も設定でき、上限が近づくとアラートがプッシュ通知されるようになっている。スマホホリックになりがちな現代人だからこそ、こういった機能は重要だろう。
また、「ファミリー共有」機能を利用している子どもの場合、親が子どものScreen Timeを確認できる。さらに、使用できない時間帯や、常に使用できるアプリなどを、親がリモートで設定可能。一種のペアレンタルコントロール機能として活用できるわけだ。
■watchOS 5:「ウォーキートーキー」がかなり面白そう
「watchOS 5」についても魅力的な新機能がたくさん紹介された。ここでは、そのなかから3つの特徴をピックアップしたい。
ひとつ目は「Walkie-talkie(ウォーキートーキー)」という新機能。「こちら〜です、どうぞ」ーー。誰しも真似したことがあるアレだ。日本語だと「トランシーバー」。
なんと、Apple Watchにこの機能が追加された。簡単に言えば、ボイスメッセージ機能なのだが、LTE経由でもWi-Fi経由でも利用できる。ボタンを押して、短いメッセージを話せば、相手に声が送られる。
タッチ操作による文字入力にはあまり向かないApple Watchだからこそ、メッセージアプリの代用として機能しそうだ。一度テキストに変換して誤認識されるリスクも低くなる。通話するほどの用事ではないが、ちょっと伝えたいことがある。そんなシーンで大活躍するのではないだろうか。…何より、めちゃめちゃ楽しそうだ。
ふたつ目は、Activityに搭載された相手と競争する機能。以前からアクティビティの「共有」機能で、友人と運動量を競うことはできた。しかし、新仕様では、ポイント制で競い合うものへと変わるようだ。
競争は1週間単位で行われ、ポイントは目標値に対する達成率で算出される。単純に運動量ではないので、年齢や体力に差がある家族や友人とも使いやすいだろう。なお、勝利することで、トロフィーを獲得できる。
3つ目は、通知機能に関するアップデートだ。まず、通知画面がいろんな操作に対応した。例として、フライトのチェックイン、予約人数の変更などが可能になる。また、メッセージがリンクを含んでいるときには、それをタップすることで、通知から直接ウェブサイトを表示できるようになる。
通知を生かすことで、いままでApple Watchと相性が良くなかったアプリでも、ポテンシャルを発揮する可能性がある。そんな期待を抱かされるアップデートだ。