■tvOS 12:Dolby Atomosをサポートする
tvOSに関するアップデートはシンプルだ。「Apple TV 4K」がサラウンドフォーマットの「Dolby Atomos」をサポートする。
また、購入済みのコンテンツに関しては、Dolby Atomos対応版に無償でアップグレードされるという。
なお、スクリーンセーバーについては、航空映像を映せるほか、国際宇宙ステーションから撮影した地球の映像が追加される。
■macOS Mojave:4年続いた「山」から「砂漠」へ
macOSのネーミングに、カリフォルニア州にある海や山の名称が使用されるのは、周知の通りだ。ここ4年間は「山」の名称が続いたが、次期OSは「砂漠」になった。
砂漠の名前は「Mojave」。日本語読みだと「モハべ」とか「モハーベ」になるようだ。カリフォルニアを含む4州にまたがり、サンノゼからは東南東に約600km以上進んだところに位置する。
“砂漠の時間の移ろいを意識した” と紹介されたのが「DarkMode」だ。デスクトップを暗い色合いに変えることで、例えば、暗い場所でも使いやすくなる。また、動画や写真の編集を行う際にも適している。そして、コーディングを行うさいのエディタは、やはり暗い方がかっちょいい。
では、以下3つの新機能をピックアップして締めにしたい
ひとつ目は「Stacks」という機能だ。散らかってしまいがちなアイコンをあっという間にまとめられる。アイコンはファイルタイプに基づいて、近しいグループに振り分けられる。振り分け方は、ユーザーがカスタマイズできる。
また、ファインダーに関しては、ファイルのメタデータを見られるようになったり、PDF化のクイックアクションが可能になるなど、利便性が向上している。
ふたつ目は「App Store」がリデザインされること。左に並ぶタブをそれぞれ見ていくと、「Discover」タブで、新しいアプリを取り上げる。その他の「Create」「Work」「Play」「Develop」では、目的に応じたアプリを見つけやすくするといった具合にデザインされている。
3つ目が、「Continuity Camera」だ。これはMacの近くにあるiPhoneやiPadのカメラを利用して、写真を撮影したり、PDFをスキャンして瞬時に画面上に反映させるという機能。背面カメラをもたないMacゆえに、モバイルとのこうした連携はクリエイティブな作業で役立ちそうだ。
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WWDCの冒頭で、スライドに表示された言葉、ーー「Customer at the center of everything(全ての中心に顧客)」。iOSに限らず、今回発表された内容は、まさにこうしたAppleの哲学に沿ったものであると感じられた。どの機能も、一般向けのリリースが待ち遠しいばかりだ。
なお、本記事では紹介しきれなかった各OSに関する新機能が、実は山のように残っている。アメリカ向けのサイトに詳細が記載されているので(※執筆時点では)、英語に恐怖心のない人は、ぜひ公式サイトで詳細を確認してみて欲しい。
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(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。