■AIチップ&ライカのダブルレンズを搭載「HUAWEI P20」
11日に発表された「HUAWEI P20」は、ライカが監修したダブルレンズカメラを搭載していることが最大のセールスポイント。ふたつのレンズはどちらもF1.6と明るく、約2000万画素のモノクロセンサーと約1200万画素のRGB(カラー)センサーの組み合わせにより、色鮮やかで、なおかつ細かい階調も表す写真が撮れます。
AIのデータ処理に特化したプロセッサーを内蔵するCPU「Kirin 970(2.36GHz×4コア + 1.7GHz×4コア)」を搭載しているため、撮影シーンや被写体に適した設定が行われる機能も進化しました。とりわけ注目したいのが「夜間モード」。プロカメラマンが高価なレンズを使って撮ったかのような鮮明な画質で撮影でき、しかも、手持ちで撮影してもブレないんです。これは新たに搭載された「HUAWEI AIS(AIイメージスタビライゼーション)」の効果です。
カメラのスペックは、4000万画素カラー+2000万画素モノクロ+800万画素ズームの3眼カメラを搭載するHUAWEI P20 Proが上回りますが、P20も今夏発売されるスマホの中では、トップクラスのカメラ性能を誇っています。カメラの性能を評価する「DxOMark」というサイトがあるのですが、P20 Proは歴代1位の「109」というスコアを記録し、P20も歴代3位の「102」というスコアを記録しています(ちなみに2位は日本未発売の「HTC U12+」)。ほとんどの撮影シーンにおいて、P20 Proと同様に、これまでのスマホの常識を超えた撮影画質を楽しめると言っても差し支えないでしょう。
フロントカメラもレンズのF値が2.0で、約2400万画素のセンサーを備える高画質仕様。シングルレンズですが、「ポートレート」モードで撮影することで背景を美しくぼかすことができ、またスタジオで撮影したかのようなライティング効果を加える「3Dライティング」機能も追加されました。
トレンドを踏まえたデザインも魅力です。約5.8インチのフルビューディスプレイを搭載し、画面アスペクト比は18:7.9。解像度はフルHDを縦に長くしたフルHD+(2244×1080ドット)で、本体の横幅は約70.8mmに抑えられています。持ちやすさの点ではP20 ProよりP20に軍配が上がるでしょう。RAMは4GBで、ストレージは128GB。3400mAhの大容量バッテリーを搭載し、急速充電にも対応しています。
言うまでもないことですが、HUAWEI P20の魅力は「SIMフリー」であること。ドコモから発売されるP20 ProはSIMがロックされた状態で販売され、ユーザーがロックを解除した場合もSIMは1枚しか挿せません。P20はnanoSIMを2枚挿せて、デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)にも対応。最初から経済的な格安SIMで使えることも魅力です。
■フルビューディスプレイ&デュアルカメラ搭載「HUAWEI P20 lite」
「HUAWEI P20 lite」は、昨年、大ヒットした「HUAWEI P10 lite」の後継モデルです。P10 liteは5.2インチのフルHDディスプレイを搭載し、メインカメラは1200万画素でした。P20 liteは約5.84インチのフルビューディスプレイを搭載し、約1600万画素+約200万画素のデュアルカメラも備えています。
フロントカメラも約1600万画素と高画質で、手のひらをかざすだけでタイマーのセリフシャッターが起動する機能も搭載。顔を認識して、アニメーションのエフェクトを付加できる「ARレンズ」という機能も楽しめます。
CPUはKirin 659(2.36GHz×4コア + 1.7GHz×4コア)、RAMは4GB、ストレージは32GBという仕様で、市場想定価格は3万1980円(税別)。ミドルレンジの価格設定ですが、スペック的にはミドルレンジの中では上位の「ミドルハイ」、デザインはハイエンドモデルと比べても遜色がない、高級感のある仕上がり。背面に搭載された指紋センサーに加えて、顔認証にも対応しているので、ロック解除も安全かつスムーズです。
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(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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