SIMがなくても100ヵ国以上でつながる“世界スマホ”が発売!

一般的なスマホは、電話番号などの情報が記録されたSIMカードを挿すことで通話・通信を利用できます。たとえばドコモのスマホには、ドコモのネットワークにつながるSIMが入っています。海外渡航時には、ドコモが提携する海外の通信事業者につながるローミングサービスを利用できます。ただし、データ通信料は割高です。SIMフリーのスマホなら、自分が利用したい通信事業者のSIMを挿せて、海外渡航時には渡航先の事業者のプリペイドSIMを使うこともできます。

一方、jetfonには、「クラウドSIM」という技術が導入されています。これは、世界各国のSIMの情報をクラウドに置き、ユーザーの位置情報を元に、最適な通信事業者が選択され、自動で接続されるという新しい技術です。“世界のほとんどの国のネットワークにつながる機能が入っているスマホ” と言ってもいいでしょう。

▲クラウドSIMテクノロジーを搭載したスマホは日本初

なお、jetfonはSIMフリースマホでもあり、2枚のnanoSIMをセットできるスロットも備えています。国内では、現在契約しているキャリアのSIMを挿して使い、海外渡航時に、日本の携帯電話番号で待ち受けしつつ、クラウドSIMによって格安料金でデータ通信を利用できるわけです。

▲2枚のnanoSIMをセットでき、DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)にも対応。なお、2枚目のSIMの代わりにmicroSD(最大2GB)をセットすることも可能

jetfonは5.5インチのフルHDディスプレイを搭載し、CPUにはクアルコムのSnapdragon 652(1.8GHz×4コア + 1.4GHz×4コア)を採用。RAM(メモリ)は4GB、ROM(ストレージ)は64GBというミドルレンジモデルです。

カメラは背面が約1300万画素、前面が約800万画素。指紋センサーを搭載し、緊急地震速報などのJアラートにも対応しています。

▲サイズはH154×W76×D7.9mmで、重さは約180g。ディスプレイの下に指紋センサーを搭載。クラウドSIMで日本の通信事業者にも接続可能

クラウドSIMを用いたデータ通信料は、基本料金は不要で、必要な時だけアプリで購入できる仕組み。「300MB/1日」「1GB/7日間」「3GB/30日間」の3タイプから選べて、最も安い国では1日380円で利用できるとのこと。キャリアのデータローミングは1日980円〜、レンタルのモバイルWi-Fiルーターは1日680円〜といったところなので、かなりお手頃といえそうです。

▲jetfonの通信プランの料金

▲アプリで渡航先を選んで、使いたいプランを購入できる

▲大手キャリアのデータローミングサービスやモバイルWi-Fiルーターのレンタルサービスと比べた優位性をアピール

MAYA SYSTEMは、昨年経営破綻した格安スマホのFREETEL(フリーテル)の事業を引き継いだことでも知られる会社です。「jetfon」はクラウドSIMを用いる新ブランドとして展開し、FREETELブランドも継続し、新モデルを準備しているそうです。

▲7月から代表取締役に就任した井上千鶴氏(中央)は、化粧品メーカー・L’Orealでデジタル&CRM統括部長として活躍し、女性下着メーカー・トリンプインターナショナルの執行役員を務めるなどの経歴を持つ

 

>> MAYA SYSTEM

 


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(取材・文/村元正剛

むらもとまさかた/ITライター

iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

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