■Xperiaシリーズで初めて有機ELディスプレイを搭載
Xperia XZ3は、約6インチの有機ELディスプレイを搭載しています。画面アスペクト比は18:9で、解像度はQHD+(2880×1440ドット)。HDR表示にも対応しています。
Xperiaシリーズで有機ELディスプレイを採用するのは、このXZ3が初。ソニーのBRAVIAで培った技術が応用されており、有機ELの特性として黒が締まることはもちろん、鮮やかな色で表示されることも特徴としています。
なお、現在発売中の前モデルXperia XZ2の画面サイズは約5.7インチで横幅が約72mmでしたが、XZ3は画面が大きくしつつ、左右のベゼルを細くすることで、前モデルと同等の約73mmに抑えられています。
■前モデルよりも薄く、美しく進化!
フロントとリアどちらにも3D曲面ガラスを用いた美しいデザインもセールスポイント。有機ELを採用したことに加え、内部構造の見直しにより、厚さは約9.9mmに抑えられています。前モデルのXZ2は約11mmで、やや厚みを感じましたが、XZ3は手に馴染みやすいラウンドフォルムで、なおかつ薄い、という印象です。
カラーバリエーションは、ブラック、ホワイトシルバー、フォレストグリーン、ボルドーレッドの4色。どれも美しいのですが、とくにボルドーレッドは、まさにワインのような紫に近い赤で、落ち着いた上品な光沢を持ち、男性も見逃せないカラーだと思います。
■便利な新機能も要チェック!
「サイドセンス」というAIを用いた新機能も追加されました。これは、本体の左右端をタップしたり、なぞったりすることで、ショートカット操作が行えるというもの。
例えば、片手で持った状態で、親指でダブルタップすると、ユーザーの使用頻度や時間、場所などから予測された、次に使うであろうアプリやクイック設定のメニューが表示されるという仕組み。また、そのメニューには「通知を見る」「片手モード」といった項目もあり、ワンタッチで通知パネルを引き下げたり、画面を縮小表示に切り替えたりできます。つまり、片手だけで操作を完結してくれる機能です。
サイドをスライドして、ひとつ前の画面に戻したり、カメラ起動時にダブルタップでシャッターを切るといったこともできます。
また、黒い画面では電池を消耗しない有機ELディスプレイの特性を生かし、待ち受け時に自分が必要な情報を表示できる「Always on display」も搭載されました。現在時刻や通知だけではなく、自分が好きな写真を「ステッカー」として表示することもできます。
■メインカメラはそのままに、フロントカメラが進化!
背面のメインカメラは、前モデルXZ2と同じく19メガピクセルの「Motion Eye」カメラシステムを搭載。4K HDRビデオ撮影や、フルHD画質でのスローモーション撮影、先読み撮影といった人気の独自機能を引き続き搭載しています。
ただし、カメラアプリのUIが変わっていました。静止画と動画の切り替えを素早く行えるようになり、撮影モードを選択する「モード」画面も追加されました。より一般的で操作しやすいインターフェイスになったという印象です。
フロントカメラは、前モデルXZ2の5メガピクセルから13メガピクセルに向上。高画質でセルフィーを楽しめることはもちろん、任意で背景ボケや美肌などを設定できる「ポートレートセルフィーモード」も追加されました。
人や物をカメラでスキャンして手軽に3D画像を作成できる「3Dクリエーター」は、背面・前面どちらのカメラでも利用可能。作成した3Dキャラクターの表情を変えられる新機能も追加されています。
■誰でも快適に操作できるハイエンドスマホが完成!
OSは、最新の「Android 9 Pie」。CPUはSnapdragon 845、メモリ(RAM)は4GB、ストレージ(64GB)という構成はXZ2と同じです。
バッテリー容量は3330mAhで、XZ2(3060mAh)より若干増えています。
XZ2と同じくデュアルフロントスピーカーを搭載していますが、音量は約20%アップし、ゲームや動画視聴がより楽しくなりそうな印象。音に合わせて本体が振動する「ダイナミックバイブレーション」も引き続き搭載しています。
Xperia XZ3は、スペック的には前モデルからのマイナーチェンジという印象ですが、その結果、誰でも快適に操作できるハイエンドスマホに仕上がっている印象です。日本での発売をお楽しみに!
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(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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