■開発のヒントにしたのは手術灯
「BALMUDA The Light」は、一見するとただのデスクライトのように見えますが、一般的なものとの大きな違いがふたつあります。
まずひとつは、目線の先に影ができないこと。子どもは大人に比べると目線が低く、とくに下方向が見えにくいそうです。そのため、手元を見ようと頭を下げるので、上からの光では影ができてしまいます。せっかくデスクライトを点けていてもこれでは意味がありません。
そこで、BALMUDA The Lightが参考にしたのは医療用の手術灯。「世界で最もモノがよく見えなくてはならない現場はどこかを考えた」とバルミューダ代表の寺尾 玄氏が語るように、手術灯はモノに直接光を当てるのではなく、反射させることで影が出にくくなっているのです。
今回のBALMUDA The Lightは、手術灯国内シェアナンバーワンの山田医療照明との共同開発により完成しました。実際に使ってみると、たしかに手元に影ができにくく、書いたものが自分の影に隠れることがありません。
これは3つのLEDを真上に向けて配置し、ミラーで反射させて前方を照らすようにしているから。こんな照らし方をするデスクライトを筆者はこれまで見たことがありません!
■本当の色が見える「太陽光LED」を採用
BALMUDA The Lightのもうひとつの大きな特徴は、「太陽光LED」を採用していることです。一般的な白色LEDライトというのは、全体的に青みががっています。それに対し、太陽光LEDは自然の光の波長に近く、より本来の色に近い再現が可能です。
実際に白色LEDと太陽光LEDを見比べてみると、はっきりと色が違うのがわかります。白色LEDで暮らしているとそこまで違和感は感じていませんでしたが、自然の光に近い明かりを見ると、やはりそのほうが落ち着く印象を受けます。
また、一般的なLEDといえば、網膜に影響を与える可能性があると言われている「ブルーライト」が気になるところですが、太陽光LEDは青色LEDに比べて約半分になっています。現在、実際の効果を検証中とのことです。