新しい「Yoga Book C930」は、10.8インチの液晶ディスプレイ(解像度2560×1600ピクセル)を搭載し、もう1面のタッチパッドにはE-Inkディスプレイを採用しています。E-Inkとは電子書籍ビューワーなどに用いられる電子ペーパーのこと。ここに電子書籍を表示したり、専用のペンを使って、アナログの紙に書くような感覚で、文字や絵を描いたりもできます。
新モデルの大きな進化点として注目されたのがソフトウェアキーボード。前モデルでは、キーボードはバックライトによって表示される固定のものでしたが、新モデルでは、ユーザーが選択したキーボードを表示できるようになりました。ある程度のカスタマイズが可能で、自分がタイプしやすいキーボードを設定することができるようです。
IFAのブースに展示されていたモデルは、開発途中とのことで、日本語キーボードに設定しても、日本語が入力できなかったのですが、「日本語」が選べるわけですから、日本発売の可能性が高いと思います。
なお、キーをタップすると物理キーを押した時のような触感が得られ、キーが下がったように見える演出も加えられています。「ソフトウェアキーボードは操作しにくい」という人も試してみる価値がありそうです。
E-Inkディスプレイにペンで入力した文字や絵をコピーして、液晶ディスプレイ側に貼り付けられるという、ユニークな機能も備えています。手書きのイラストを選択して、Wordに貼り付けたり、手書きの文字を読み取ってデジタルデータ化するOCR機能も使えるとのこと。
折りたたんでも厚さはわずか9.9mmで、重さは775g。OSはWindows 10 Homeで、CPUは第7世代のインテル「Core i5」または「Core m3」、メモリは4GBで、ストレージは256GB(最大)。2つのUSB Type-CポートとmicroSDも備えているので、モバイルノートとしての役目も十分に果たしてくれそうです。
ヨーロッパでの市場想定価格は1000ユーロ(約12万9200円)。日本発売は未定ですが、発売されたら、ぜひ店頭で “おっ、これは!” と思うであろうキーボードの手応えを体感してくださいね。
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(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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