■Googleサービスならではの検索力の高さが強み
ほかの音楽ストリーミングサービスとの大きな違いのひとつは、ロケーション履歴を許可すると、いまいる場所に応じてレコメンドされる楽曲が変わること。職場にいるとき、通勤中、ジムでの運動中、自宅でのリラックスタイムなど場所に応じて、ホームスクリーンに表示されるおすすめの楽曲やプレイリストが変化します。
また、正しい曲名がわからないまま検索できるのもYouTube Musicの特徴。たとえば、「車のCM曲」というキーワードで探せたり、洋楽の歌詞の一部をカタカナで入力したりしてもOKです。
実際に「車 CM 邦楽」というキーワードで検索したところ、該当する曲が出てきました。こういった“あいまい検索”が強いのはさすがGoogleのサービスだなという印象です。
ほかにも、「ホットリスト」を開くだけで、日本で話題になっている音楽の動画が一覧できるようになっています。動画込みで話題になるアーティストが多いいま、ほかの音楽ストリーミングサービスとは少し違う楽曲なども知れそうです。
YouTube Musicはスマートスピーカー「Google Home」「Google Home Mini」での操作もできます。「OK Google、YouTube Musicで◯◯の曲をかけて」と話しかければ、再生が開始します。いまGoogle HomeもしくはGoogle Home Miniを購入すると、2017年11月16日から2018年4月8日まではYouTube Music Premiumが無料で使える特典が用意されているそうです。
■YouTubeのコンテンツを広告なしで使える新サービスも登場
今回は音楽ストリーミングサービスだけでなく、「YouTube Premium」もスタートします。このプランに加入すると、YouTubeの動画の広告表示がなくなるだけでなく、バックグラウンド再生やオフライン再生が可能になるほか、ここでしか配信されないオリジナルの動画コンテンツ「YouTube Originals」の視聴もできます。
現在、YouTube Originalsでの配信が決定しているのは、SEKAI NO OWARIとアメコミのMARVELがコラボしたミュージックビデオ製作とその舞台裏に迫る番組「Re:IMAGINE」、映画「ベスト・キッド」の続編となる「コブラ会」、ホラー作品「隙間男」、YouTuberのはじめしゃちょーが主演を務めるドラマ「The Fake Show」など。「隙間男」と「The Fake Show」が12月12日、「Re:IMAGINE」は年内公開を予定しています。
月額料金はAndroid版とウェブ版が1180円、iOS版が1550円。ちなみにYouTube Premiumに加入すると、YouTube Music Premiumも追加料金なしで利用できます。YouTube Music Premiumとの差額は200円なので、動画もフルに楽しみたい人はこちらのサービスの加入がおすすめです。
YouTube Music Premium、YouTube Premiumともに、最初の3か月は無料で利用できます。いずれのサービスもブラウザからの登録が可能で、YouTube Music Premiumは「YouTube Music」アプリ、YouTube Premiumは「YouTube」アプリからも登録できます。まずは3か月間、YouTubeの新サービスをじっくり使ってみてください!
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(取材・文/今西絢美)
編集プロダクション「ゴーズ」所属。スマートフォンなどのデジタル製品を中心に、アプリや関連サービスに関する記事をウェブや雑誌で執筆中。趣味は食べ歩きで、食にまつわるサービスや製品のチェックがライフワーク。