2画面、5カメラ、触れずに操作…。最先端を突き進むLGの最新スマホ【MWC19】

■魔法のように操作できる「LG G8 ThinQ」

もうひとつのフラッグシップとして発表されたのは「LG G8 ThinQ」。V50 ThinQと同じくSnapdragon 855を搭載するハイエンドモデルですが、こちらは5Gをサポートしない、4G向けモデルです。

G8 ThinQの最大の特徴は「Z Camera」。これにより、画面に手を触れなくてもジェスチャーで操作できること。具体的に言うと、インカメラにToFセンサー(光の飛行速度を利用して3次元情報を取得できる)と赤外線イルミネーターを搭載し、3Dでの顔認証ができること。そして手の静脈を認証する機能も備えています。またユーザーの手を動きを認識し、スマホの画面に触れないハンズフリー操作も実現しています。

▲画面上部のノッチ(切り欠き)に8メガピクセルの標準カメラと「Z Camera」を搭載。手のひらをかざして、手に静脈を認識してロックを解除できる機能も搭載

この「Air Motion」という操作が画期的なんです。スマホから15〜20cmほど離れたところで手のひらをかざし、空中でなぞるように動かして画面表示を切り替えたり、画面に表示された円を回すように動かして音量を調節できたり…。まるで、マジックか超能力であるかのように操作できるんです。

▲このくらい手を離しても操作できる。手が汚れていたり、濡れていたりして、画面に触れたくなる時にも便利そう

そんなことをするより、タッチしたほうが早いのでは? と突っ込みたい人もいるかもしれませんね。発表された際にもそんな空気になりました。ですが、家の中ではスマホを卓上などに置いている人が多いでしょうし、「OK Google」と話しかける音声操作を便利だなぁ〜と感じている人もいるでしょう。Air Motionは、音声操作に続く、スマホの新しい操作方法なのです。LGって、新しい機能を取り入れるのが早いんです。いや、早すぎるんです。今後、どのように進化して、実用的になっていくかを注視すべきでしょう。

たとえ、Air Motionを使わずとも、G8 ThinQは魅力的なスマホです。6.1インチ(3120×1440ドット)のディスプレイを搭載しつつ、狭額縁設計で、持ちやすいサイズ感を実現。背面カメラもトリプルまたはデュアル(販売地域によって異なる)で、広角での撮影に対応しています。

▲背面カメラは12メガピクセル(標準)+16メガピクセル(広角)+12メガピクセル(望遠)。ただし、望遠レンズは韓国向けのみに搭載。カラバリはレッド、ブラック、ブルーの3色が用意される

▲横幅は71.8mmで、片手で楽に持てるサイズ感。高性能のコンパクトスマホという印象

なお、V50 ThinQ、LG G8 ThinQともに具体的な発売時期や価格は発表されていません。日本での発売は未定とのことですが、LGは最近、大手キャリアだけでなく、ワイモバイルやMVNOにも販路を広げています。日本発売を期待しましょう。

 


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(取材・文/村元正剛

むらもとまさかた/ITライター

iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

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