■撮影シーンを広げるトリプルカメラを搭載
OPPOは、ここ数年、世界市場で販売台数を伸ばしている中国のスマホメーカー。昨年1月に日本市場に参入しました。1年目にして7機種を発売し、日本で発売されるスマホでは初となるディスプレイ指紋認証搭載の「R17 Neo」や、世界初のスライド式カメラを搭載した「Find X」など、斬新な技術を搭載したモデルが注目を集めました。
最新モデル「Reno 10x Zoom」は、新ブランド「Reno」を冠する第1弾モデル。Renoは、革新的なデザインとテクノロジーを組み合わせた「無限の創造性」 をブランドメッセージとして掲げ、個性を重視する若いユーザーをターゲットにしているとのこと。
「Reno 10x Zoom」の最大の特徴は、OPPOが独自に開発した「10倍ハイブリッドズーム技術」です。背面に搭載されたトリプルカメラは、超広角(16mm/F2.2/約800万画素)+広角(26mm/F1.7/約4800万画素)+望遠(130mm/F3.0/約1300万画素)という構成(焦点距離は35mmフィルム換算値)。光学では5倍ズームで撮影でき、16mm~160mmの範囲では、3つのレンズを連動させて、画質をほとんど劣化させない10倍ハイブリッドズームで撮影できます。
発売に先駆けて「Reno 10x Zoom」を試す機会を得ました。まずは実際に撮った作例をご覧ください。
カメラを起動すると「1X」というアイコンが表示され、それをタップするか、ピンチイン・アウトの操作でズーム倍率を変更できます。ハイブリットズームは6倍(超広角に対して10倍)までですが、最大60倍までのデジタルズーム撮影が可能です。
■夜景も料理もセルフィーも簡単にインスタ映え
さらに、夜景を美しく撮れる「ウルトラナイトモード 2.0」も搭載。広角カメラと望遠カメラは、光学式手ブレ補正機能も備え、手持ちでもくっきりとした鮮明な写真が撮れることもセールスポイントです。
AIによる被写体・シーン認識にも対応しています。いろいろなものを撮ってみましたが、OPPOの従来モデルに比べると、ナチュラルかつ鮮やかな色で撮れる印象でした。Find Xという機種では、空が極端に青くなったり、コントラストが強くなりすぎたりといったこともあるのですが、「Reno 10x Zoom」のカメラはすっきりとした色で、撮影が楽しくなりました。
6.65インチの有機ELディスプレイを搭載するフロントパネルは、ベゼルが細く、ほぼ全面がスクリーン(画面占有率は93.1%)。インカメラは本体内部に隠れていて、使うときにだけリフトアップする仕様。「ピボットライジング機構」と呼ぶそうですが、音もなく出てきて、カメラが起動するまでの時間はわずか0.8秒。OPPOのスマホは、従来からインカメラの画質にも定評がありますが、この「Reno 10x Zoom」のインカメラも、老若男女を問わず、実際よりも若く健康的に見えるように盛ってくれます。
■満足必至の仕様だが、大きさだけは自分の手で確認すべし!
ほかにも、認証速度を向上したディスプレイ指紋認証を搭載し、顔認証にも対応。4065mAhの大容量バッテリーを内蔵し、独自の冷却システムを搭載しているので、ゲームも快適に楽しめます。
国内全キャリアのSIMが使えて、SIMスロットには2枚のnanoSIMをセットしての同時待ち受けが可能。2枚目のSIMの代わりに、microSDカード(最大256GB)を装着して、ストレージの拡張もできます。
弱点を挙げるとしたら、NFCには対応していますが、FeliCa(おサイフケータイ)には対応していないこと。また、防水・防塵にも対応していないので注意が必要です。もうひとつ、これだけの機能を搭載しているので仕方ないのかもしれませんが、かなり大きい。重さが約215gあり、手にずっしりときます。片手で操作するのは厳しい、ということは心得ておきましょう。
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(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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