■料亭はお客の来店時間に合わせてご飯を炊く
開発のきっかけになったのは、ご飯が美味しい一流料亭の提供方法。客の来店時間に合わせて、その客に必要な量のご飯を炊いていたことからでした。1合で、お茶碗約2杯分です。
2018年に行ったタイガーが行った調査では、プレミアム価格の炊飯器ユーザーのうち1合を炊飯する人は5.5合炊きで約8%、3.5合炊きで約40%という結果となりました。5.5合炊きで1合の炊飯使用率が低いのは、「5.5合炊きで1合炊くのは美味しくないから、いま食べる分以上に多めに炊いておこう」と考える人が多いからではないかということで、フラッグシップモデルとなる「JPG-S100」では、最適なタイミングでそのお客様のために丁寧に炊き上げる、料亭のようなご飯を1合でも味わえる「一合料亭炊き」を新搭載しています。
“5.5合炊きで1合を美味しく炊けない問題”は、炊飯空間が大きくなりすぎるため、お米一粒ひと粒に熱を均等に伝えることが難しくなるために起こります。そこで、問題解決のために「JPG-S100」には一合料亭炊き専用の中ぶたを付属。中ぶたをかぶせて炊飯することで炊飯空間を1合に最適化することで、お米に熱を均等に伝え、香りもしっかりとありつつ甘みのあるご飯に仕上げています。
実際に食べ比べてみても、中ぶたありとなしでは、お米の甘みが大きく異なります。「一合料亭炊き」では1合に適した火力・プログラムの専用メニューで炊飯を行い、中ぶたという物理的な要素と組み合わさることで、料亭のようなおいしいごはんが炊きあげられるのです。
■内なべ5年保証付きで落としても安心
蓄熱性の高い土鍋で炊くことで、金属なべの約2倍の温度で炊飯できるます。さらに、土鍋ならではの細かく発生する大量の泡が米を包み、きめ細かく踊ることで甘みや旨味を閉じ込められる。そこから「土鍋ご泡火炊き」と名付けられました。家庭で毎日「ご褒美ごはん」が楽しめるといった意味合いも含んでいるそうです。
使われている「プレミアム本土鍋四度焼き」もバージョンアップ。これまでも好評だった三重県四日市市の伝統工芸品「四日市萬古焼」を採用。2019年度の新製品からは、新フッ素コーティングの開発により、沸とう維持工程で温度を上げて泡立ちを強めることが可能に。さらに、内なべの強度は一般的な市販の土鍋に比べて約2倍以上あり、万が一内なべが割れたりフッ素コーティングがはがれた場合には新しいものと交換してくれる5年保証もついています。
来客のあるときは5.5合のパワーをフルにいかし、普段は炊き立てで食べきれる1合を美味しく炊く。タイガーの「炊きたて」ブランド発売から50周年を迎えるタイミングのフラッグシップモデルにふさわしい炊飯器が登場しました。
「土鍋圧力IH炊飯ジャー<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPG-S100」は2019年8月1日発売(オープン価格)です。
>> タイガー「土鍋圧力IH炊飯ジャー<炊きたて>土鍋ご泡火炊き JPG-S100」
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(取材・文/北本祐子)
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