ここでちょっとおさらいを。「PLC(Power Line Communication)」とは、“Power Line”、すなわち屋内電気配線を用いてデータ通信を行う通信技術のこと。
家庭内でネット環境を整えようとする場合、通常はケーブルを用いた有線LAN、あるいはWi-Fi機器を用いた無線LANを構築するのが一般的ですが、これに対してPLCでは既存の家庭用電気配線をLANケーブル代わりに使用します。ごく大雑把に言ってしまえば、PLC専用のアダプターを挿すだけで、既存のコンセントが有線LANポートになるという仕組みで、ケーブルを介して通信するため安定した接続環境が実現できるのが最大のメリット。
ワイヤレス環境に慣れた身には、一瞬「え、ケーブル挿さなきゃならないの?」と身構えますが、よく考えればテレビやデスクトップPCには電源供給元であるコンセントは必須。同じコンセントからネット接続先を確保できると考えたら、設置する上での煩わしさを感じることはほぼありませんよね。特にWi-Fiが届きにくい地下や鉄筋コンクリート構造の建物、また複数階でのネットワーク接続に有効です。
今回紹介する「PLC-HD240ERシリーズ」は最新のHD-PLC規格に準拠した“第三世代PLC”にあたるもので、理論値240Mbpsという高速データ通信に対応するとともに、安定性と省電力を実現しています。
これから導入しようとするなら、マスターアダプター(親機)とターミナルアダプター(子機)がセットになった「PLC-HD240ER-S」(想定売価:1万4000円/税別)が断然おすすめ。初期登録設定と暗号化とを出荷時に設定されているので、煩わしい設定作業は一切不要、コンセントに挿すだけで即座に構築できます。
さらに離れた部屋や別フロアに子機を増設するなら、ターミナルアダプター単品「PLC-HD240ER」(想定売価:7550円/税別)を追加することも可能。第三世代のみならず、第一世代・第二世代のHD-PLCとの互換性もあるため、すでに構築済みのHD-PLC環境に追加できるようになっています。
万一PLCネットワーク接続ができなかった場合には、購入代金を返金してもらえる “ペイバックシステム”も安心。製品出荷はいずれも9月上旬を予定しています。
>> アイ・オー・データ機器「PLC-HD240ERシリーズ」
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(文/&GP編集部)
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