■iPhone 11 Pro/11 Pro Maxは3眼カメラに
iPhone XS/XS Maxの後継に相当するのがiPhone 11 Pro/11 Pro Maxです。画面サイズはそれぞれ5.8インチ/6.5インチで変化していませんが、筐体サイズと重量は下記のように少し増えました。
カラーバリエーションは、両モデルともに「ゴールド」「スペースグレイ」「シルバー」に新色の「ミッドナイトグリーン」を加えた4色です。
iPhone 11 Pro/ 11 Pro Maxの最大の特徴は、背面に搭載したトリプルカメラ。超広角カメラが加わり、構成は下記のようになりました。これは両モデルで共通しています。
- 超広角:焦点距離13mm、1200万画素、画角120°、f/2.4
- 広角:焦点距離26mm、1200万画素、f/1.8
- 望遠:焦点距離52mm、1200万画素、f/2.0
また、iPhone XS/XS Maxの望遠カメラはf/2.4だったので、iPhone 11 Pro/11 Pro Maxの望遠カメラではf/2.0になり、40%も明るく撮れるようになりました。
なお、広角と望遠は光学式手ぶれ補正に対応していますが、超広角は非対応です。
3つのカメラの切り替えは意識的に行う必要はなく、シームレスにズームイン・ズームアウト操作を行うだけでOK。異なるカメラモジュールで撮影した写真も統一した見た目と色味に調整されるのが特徴です。
こうした使用感は、さらにパワフルになったチップセット「A13 Bionic」が、リアルタイムに膨大な処理を行うことで実現されています。
■撮影機能のアップデートがてんこ盛り
カメラ機能には、下記のようなさまざまなアップデートが施されます。iPhoneシリーズで初めて「Pro」を名乗るだけあり、撮影用途をメインに据えているのがひしひしと伝わってきます。
- 新機能「ナイトモード」が登場
- ポートレートモードでの新機能が追加
- スマートHDRの進化
- 「QuickTake」という操作方法の追加
- 4K/60fpsでの動画撮影に対応
- セルフィーでのスローモーション撮影に対応
「ナイトモード」は、Androidのハイエンド機ではすでにお馴染みになりつつある人気の撮影モードですが、iPhoneでもついに追加されました。ただし、Pixel 3のように手動でモードを切り替える必要はなく、自動で低光量の撮影を最適化してくれるのがiPhoneならでは。
ポートレートモードには、いくつかのアップデートが加わります。例えば、「ハイキー照明(モノ)」で、スタジオで撮影したように背景が真っ白のモノクロになり、強烈な印象に仕上がります。
新しい「スマートHDR」では機械学習によって、被写体を認識して細部の表現を自然に整えるように。また、秋には画像処理システム「Deep Fusion」が登場し、機械学習によってピクセル単位での処理を行うことで、写真の質感や細部描写、ノイズを最適化できるようになるとのこと。
新たに「QuickTake」という操作方法も登場しました。これは写真撮影モード中に急に訪れたな撮影チャンスを逃さずにビデオ撮影に切り替えられるというもの。シャッターボタンを長押しするとビデオ撮影がスタートし、そのまま右スワイプで動画を撮り続けられます。なお、従来のバーストモードでの連続写真撮影を行う場合には、長押し後、左へスワイプします。
動画は4K/60fpsで撮影可能に。複数のカメラを生かし、ダイナミックレンジを拡張することで、階調豊かな映像を撮影できることもポイントです。なお、「オーディオズーム」機能も加わり、構図に合わせた録音も行われるようになります。
インカメラ(TrueDepthカメラ)は1200万画素で、f/2.2。iPhone XSと比べて画素数が上がりました。また、新たに120fps、あるいは4K/60fpsスローモーション撮影が可能になりました。ちなみにFace IDも30%高速化しました。
撮影機能のアップデートを振り返るだけで、ちょっと息切れしますね(笑)。しかし、ほかにもまだまだ見落とせないポイントがあるんです。