■Reno Aは日本向けのオリジナルモデル
OPPOは2018年1月に日本市場に参入して以来、コスパに優れたモデルや、カメラが飛び出すモデル、ハイブリッド10倍ズームで撮影できるカメラを搭載するハイエンドモデルなど、積極的に端末をリリースしています。今回発表したReno Aは、日本では7月に発売された「Reno 10× Zoom」に続いて“Reno”という新しいブランドを冠するモデルです。
Reno Aは、6.4インチの有機ELディスプレイを搭載。画面の上部には水滴型のノッチを設け、91%という高い画面占有率を実現しています。CPUはSnapdragon 710で、6GBのRAM(メモリ)と64GBのROM(ストレージ)を搭載するなど、スペックもかなり高めです。ミドルクラスの上位「ハイミドル」に位置付けられるモデルです。
日本のユーザーのニーズに応えるべく、防水・防塵(IP67)とおサイフケータイに対応していることも特徴。2枚のSIMを挿して、VoLTEでの待ち受けができるDSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)にも対応しています。ただし、VoLTEはNTTドコモ、au(KDDI)、楽天モバイル、ワイモバイルに対応し、ソフトバンクは動作確認が取れていないとのこと。
アウトカメラは約1600万画素+約200万画素のデュアルカメラで、200万画素カメラで被写界深度を測定し、背景をぼかしたポートレートなどを撮影できる趣向。AIによる被写体・シーン認識にも対応しています。インカメラは、なんと約2500万画素。顔の特徴を296か所で認識する「A.I.ビューティー」機能があり、800万パターンの中から最適な補正が行われるそうです。
■3万5800円でハイエンドに近い使用感
Reno Aのキャッチコピーは「いろいろと余裕のスマホ。」。必要十分以上のスペックを備えているので、普段づかいでも、写真をたくさん撮る人でも、ゲームを存分に楽しみたい人でも満足できるとのこと。
Reno Aにはベースとなるグローバルモデルがあるわけではなく、日本向けに企画・開発されて、日本だけで発売されるオリジナルモデルとのこと。海外メーカーが、このように日本だけに特化したモデルを開発することは少ないのですが、OPPOにとっても初めての試みだったようです。OPPOの日本市場に対する “本気” を感じられました。
その “本気” は価格にも表れています。これだけのスペック・機能を備えて、3万5800円(税別)は、お買い得といえるでしょう。しかし、発表会後に報道陣の質問に答えた、OPPO Japanの代表取締役のトウ・ウシン氏は、「決して安いとは思わない。他社の端末が高すぎるのではないか?」と、余裕の表情で切り返していました。
ちなみに、Reno Aには、ストレージが128GBのモデルがあり、すでに楽天モバイルから発売されています。筆者は、その128GBモデルを1週間ほど借りて使ったことがあるのですが、とても使い心地の良い端末でした。動作は「ものすごく」とまでは言わずとも、そこそこ軽快で、ストレスなく操作できました。カメラは操作性がシンプルで、スッキリとしたきれいな色で撮れるので、写真を撮ることが楽しくなりました。手にしたときのサイズ感も良く、ディスプレイ指紋認証も瞬時にロックを解除でき、スムーズに使いこなせました。
楽天モバイル向けの128GBモデルも、オープンマーケット向けの64GBモデルも、ストレージ容量以外の仕様は共通しています。
今秋、格安SIMに乗り換えて、スマホ料金を節約したい! という人には、Reno Aは格好の選択肢となりそうですよ。
>> OPPO
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(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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