今回発表された「PEN-F」は、これまでの同社のミラーレス一眼とはまた一線を画した珠玉の高級機。
それもそのはず、今年2016年はオリンパスがカメラの開発を始めて80周年という特別な年。そんな記念イヤーに掲げる機種には当然、力が入りすぎるほど入るというもの。
写真左が1963年に発売され人気を博したフィルムカメラの名作「ペン F」。右が今回発表されたデジタル一眼カメラの「PEN-F」。並べて撮影してもまったく引けを取らない完成度。
質実剛健のデザイン、それでいて手になじむフォルム、精巧さ、高級感。普遍的なデザインにのみ感じられる存在感。
PEN-Fが特別な理由
そもそもオリンパスの「ペン」とは、文房具のペンのようにカメラを持ち歩いてメモするように写真を楽しんでほしいとの思いで開発された、1959年生まれのハーフサイズカメラ(35mmフィルムの1コマに2枚の画像が写せる画期的なカメラ)。
その後1963年に発売された「ペン F」は、ペンが一眼レフカメラになった(つまりレンズ交換できるようになった)、さらに革命的なモデルだったのです。
従来の、画質はいいけど大きくてかさばるのがネックだった一眼レフ。それが手のひらサイズになり気軽に楽しめるようになった「世界初・世界唯一のハーフサイズ一眼レフ」として多くの人に愛されてきました。その裏には語り尽くせないほどの開発の努力が詰め込まれていたといいます。
それゆえ今回のデジタル一眼のPEN-Fに際しても卓越した技術や開発力が注がれているということが、ひしひしと静かに熱く感じられます。
”別格”という言葉がふさわしいディテール
ここからは、名機の存在を継承しつつ最新の性能が詰め込まれて進化したその姿を、詳しくご紹介しましょう。
画質、意図する写真を求める機能
デザイン以外の機能性も、当然ながら吟味されている。
- 新開発された2030万画素のセンサーと、「5軸VCM手ぶれ補正機能」により、夜景などもノイズが少なくきれいに撮れる。
- 「モノクロ/カラープロファイルコントロール」機能を追加。カラー写真、モノクロ写真の明暗、色味、質感などを細かく調整できる。撮った写真をその場でイメージ通りの作品に仕上げられる。
かつてのPENシリーズの革新には欠かせない人物がいます。それはオリンパスの開発者、故・米谷美久(まいたによしひさ)氏。
「どういう商品を作るのかというのは、皆さんがどういう人生を生きるのかと同じことです。大切なのはビジョンを持つこと。ビジョン、つまり夢を持つこと、さらに言うなら、フィロソフィーを持つことです。このビジョンがあるかないかで、その先が変わります」
「私はいい写真を撮ることが原点なんですよ。いい写真が撮れるカメラがあれば買うし、なければ自分で作ってしまう」
※オリンパスwebサイトより http://www.olympus.co.jp/jp/corc/history/lecture/vol1/part2.cfm http://www.olympus.co.jp/jp/corc/history/lecture/vol1/part4.cfm
今もオリンパスのカメラに受け継がれているのは、世界のカメラ史に名前を残す米谷氏の、この言葉にもあらわれているスピリット。
PEN-Fを見ていると、米谷氏の言葉が"どういうカメラを持つのかというのは、どういう人生を生きるのかと同じこと"そんなふうにも聞こえてくる。
「いい写真を自分の人生に刻んでいきたい」。
そう思ったらPEN-F、いかがですか?
【発売予定日】2016年2月26日
【実勢価格】ボディー15万円前後、レンズキット(12mmF2.0) 21万円前後
【カラー】 シルバー、ブラック
「PEN-F」の発売を記念し、オリジナルのレリーズボタン(非売品)がもらえるキャンペーンと、レンズ購入でのキャッシュバックキャンペーンの「ダブルGETキャンペーン」が実施される。http://olympus-imaging.jp/campaign
(文/&GP編集部)
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